マブラヴ〜オーバーTHECROSS!〜
T-LINKナックル!!
アインストとの戦いが終わったキョウスケらは伊豆基地で盛大にパーティーをやっていた。
「はいはーい。注目〜〜」
壇上にエクセレン・ブロウニング少尉が上がっている。・・・・バニーガール姿で。
「司会進行をするエクセレンで〜す」
手に持ったマイクで叫ぶ。もちろんタスクやほかの男性たちもクギ付けだ。
「いやーまた見れるなんてついてますよ」
と、タスク。
「違いないっ!」
イルム中尉が笑いながらチキンを食べている。すると会場がまた歓声に包まれる。ラトゥー二・スゥボータ少尉とクスハ・ミズハ少尉もバニー姿で登場していた。そんな中ひとりの青年は冷静だった。
「終わったんだな・・・」
リュウセイ・ダテ少尉。エアロゲイター戦で活躍。SRXチームに所属し強力な念動力を持っている。
二度の異星人との戦い。アインスト、シャドウミラー。幾多の歴戦を乗り越えてきた強者達。そんな彼らにも休息が訪れようとしていた。しかし、そんな願いも虚しくけたたましく突然の放送により打ち消される。
「伊豆基地上空に重力震反応!総員第一種戦闘配置!繰り返す!
総員第一種戦闘配置!」
「なに?」
「シャドウミラーか!?」
キョウスケ・ナンブが緊張感に包まれる。シャドウミラーならあのアクセルがいるかもしれない。一時とは言え共闘した仲間だ。
「わからん。だがいい知らせではないらしい」
慌ててハンガーに向かうカイ少佐達。
「ええい!状況はどうなっている!?」
艦長代理テツヤ・オノデラ大尉が叫ぶ。
「重力震反応いぜん増大中!」
「PT隊は?」
「機体内で待機中。いつでも発進できます!」
やっと平和が訪れたというのに・・・
「か、艦長代理!」
「なおも重力震反応増大中!このままいくと・・・伊豆基地全体が飲み込まれてしまいます!」
「なにいいいいいいいいい!」
こんな時、ダイテツ艦長なら・・・・
いや、もうダイテツ艦長はいない、なら!自分の信じる道を進むだけだ!
「ハガネ発進!と、同時にトロニウム・バスターキャノンを重力震反応中央にブチ込む!」
形見の帽子を深くかぶり直し豪快に告げる。
「了解!」
イチかバチか・・・賭けてみる!
鋼が浮上し重力震反応地に突っ込む!
「トロニウム・バスターキャノン発射!」
鋼から極太のビームが射出する。トロニウム・バスターキャノンは吸い込まれていく。その直後暴走が起きる。
「艦長、巻き込まれます!」
「た、対閃光防御!」
その後鋼は膨大な光に包まれて消えていった。鋼が消えた場所は異様なほど静寂に支配されていた。
そしてその光はマサキを包んだあの光に似ていた・・・・・・・・
混沌は秩序。秩序は混沌。今、世界のバランスは大きく揺れ動いていた。
「ここは・・・?」
目を開けてみると、廃墟群の真上だった・・・・・・・・・
「艦細部に損傷はみられません」
「あの光に包まれたあと一体・・・・・」
気がついたらここにいた。と、いう表現が正しいだろう・・・・・
「現在位置判明しました、日本の・・・横浜です!」
横浜?伊豆にいた我々がなんで?その後各員の無事を確認させたあと
ブリーフィングルームに集合をかけようとしていたら
「艦長!通信が!」
モニターにひとりの女性が映し出された。
「はじめまして。国連太平洋方面第11軍・横浜基地副司令官、香月夕呼です」
国連軍?連邦軍じゃないのか・・・・
「連邦軍、鋼艦長、テツヤ・オノデラ大尉であります」
「失礼ですが連邦軍というものはありませんが?」
相手の香月は顔がにやけている。完全にあちらのペースだ。
「そこで、話が噛み合わないいじょう会って話をしようと思っていました」
「思っていました?」
「はい。しかし、あなたがたの実力が知りたくなったので模擬戦をしてもらおうと思います」
「模擬戦?しかし・・・・」
「ていうか、どうせあんたらのその艦には戦術機が積んであるのでしょう?」
戦術機?聞き覚えはないがPTのようなものだろうか?
模擬戦・・・・誰が適任か・・・
「艦長!俺にやらせてください!」
リュウセイが通信で呼びかけてきた。事情がわからぬ以上時間が必要か・・・
「わかった。無理はするなよ?」
「了解!」
「艦長、私も・・・・」
するとラトも参戦したいと申し出てきた。
「了解した」
こうなったらしょうがない。
通信を終えると香月副司令が待っていたと言わんばかりに本題に入る。
「場所は・・・・その廃墟郡でやってもらうわ」
「今の私たちには力が必要なのよ・・・・・」
微かな夕呼の呟きは誰にも聞き取られることなく戦場に消えていった。
武side
緊張していた。自分で開発したXM3お搭載しているとはいえ相手は未知の戦術機。
夕呼先生は「模擬戦よろしく!」とだけ言われ、顔を見たこともない衛士と
エレメントを組めなどと言われた。
そいつの戦術機も異様だった。この世界の戦術機には該当しなく、派生系でもない。そして極めつけは空を飛ぶ船ときたものだ。
「そっちに合わせる」
そいつから通信が入った。自分と年齢が近いように感じた。
「了解」
そう返す。緊張はしていたが同時にワクワクしていた。なにせ、自分の実力を出すことができるのだ。もう、負けない。だれも死なせない。
「模擬戦を開始するわ」
夕呼先生から告げられた言葉で意識を切り替える。
「さあ!こい!」
「R-1リュウセイ・ダテでるぜ!」
「ラトゥー二・スウボータ、ヴィルトラプターでます」
船から2機の戦闘機が出てきた。
「戦闘機が相手?」
正直、武は相手にもならない。そう思っていた。しかしその思いはいい意味で裏切られた。空中で2機とも変形したのだ。空中での機動性と慣性制御・・・・・
「あの速度からの変形・・・・ホント呆れて何も言えないわ・・・」
とは言いながらも夕呼は感動していた。あれを応用できれば・・・
マサキside
「変形か、Zに似てるが少しは違うか・・・この世界の技術でもないし、元いた世界の技術でもない・・・か」
少し試すしかないか・・・・このインコムで!
2日の間この世界の勉強をずっとしてきた。どういう目的で戦術機を運用しているかももだいぶわかってきた。だからこそあれはこの世界の技術ではないと確信できた。
「吶喊する!」
そのまま一気に2機の下に突っ走る。威嚇でバルカンを打ちながら様子を見る。頭部からうちだされる60mm口径のバルカンが地上から砂塵を吹き上げるが視界を遮るまでにはいかない・右、左と匠に機体を操り全てかわしてしまう。そのまま一機が突っ込んでくる。
何も持たずに・・・・
「くっ!?しまった!」
気づいたときにはすでに遅く俺とあと一機、不知火が分断された。
量産型νガンダムVSR-1
不知火VSヴィルトラプター
となってしまった。
「武器も持たずに!」
ビームサーベルを取り出そうとするが踏み込みが早かったR-1が突っ込んでくる。
右手に光が集まる・・・・
「遅い!くらえ!超必殺TーLINKナッコオオオオ!」
右手が光ってパンチしてくる。
「ちい!」
すかさずシールドで防ぐが破壊されてしまった。ビームシールドだったら!
「まだまだあああああああああ!」
作品名:マブラヴ〜オーバーTHECROSS!〜 作家名:じゅにたんw