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新生勇者戦記ブレイヴサーガ・ディザスター 第95話

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一人だ。しかし、今はグレンラガンという存在と出会い、自らも闘える力を有している。

  それでも聡は大いなる憧れの対象を目の前にして興奮を隠せないでいた。

  聡 「うあああ〜・・・久しぶりに間近で会ったぁ〜・・・やっぱすげーぜ!!!ジェイ
デッカー!!!」

  興奮する聡を見下ろしたジェイデッカー・バーニアン。その表情から過去のデータをロー
ドする。

  ジェイデッカー・バーニアン 『?!君はいつしかの少年!!元気だったか!?』

  聡 「うおおおお!!!覚えててくれたんだ!!?このとーり元気だぜ!!!」

  ぶんぶんと腕を振り回しては、正拳突きをする聡。

  ジェイデッカー・バーニアン 『はははは!!確かに元気そうで何よりだ!!』

  聡 「あと、ここだけの話なんだけどさー、俺、ロボットに乗って戦えるようになったん
だぜ!!!もしもって時、一緒に闘ってくれよなっ!!!」

  ジェイデッカー・バーニアン 「なんだと?!それはどういうことなんだ?!!」

  ついこの前に「共に闘うにはがんばって警察官を目指せ」と諭したばかりの少年が短期間
で闘う力を身につけたというのだ。

  ジェイデッカー・バーニアンはにわかには信じがたかったが、そうこうしている内に聡は
ニヤっと笑いながら拳をかざしてラガンを呼び出した。

  聡 「こーいうこと!来いっ、ラガンッッ!!!」

    ドォガアアアアアアアア!!

  ラガン 『とあああああああああっっ!!!』

  ジェイデッカー・バーニアン 『何?!!地下からロボットの頭が?!!』

  ズンと着地したラガン。サムスアップしながら勝手に自己紹介を進めた。

  ラガン 『おれはラガン!!宇宙から来た武道家だっっ!!!』

  ジェイデッカー・バーニアンのデータには記憶が無い。だが、それと思わしき情報は記録
されていた。時折、相模原の街や近郊に現れたと報告されている謎の赤いロボットの頭部に酷
似していることが判断できた。

  ジェイデッカー・バーニアン 『驚いた!!データに無いが・・・もしや、度々現れた赤
いロボットなのか?!!』

  ラガン 『あんたら程活躍はしてないが、それなりに闘ってきている!!この聡と共にな
!!!』

  ジェイデッカー・バーニアン 『・・・ということは、関東ハカイジュウ大災害の時に確
認された赤いロボットも君達ということなのか?』

  聡 「そーいうことさー・・・・って、をああああ?!!」

  来客A 「すげええええ!!!なんだこのちゅーぼー!!!ロボット呼び出したよォ!!
?」

  来客B 「何だ?!!このロボットのあたまー!!!」

  ラガン 『おうおうおうおうっっ??!』

  来客C 「ひょっとして、この前街で戦っていたロボットかあああ?!!」

  ジェイデッカー・バーニアン 『あああ、皆さん落ち着いてっ!!!』

  考え無しにラガンを呼び出したが為に、たちまち聡とラガンは訪れていた人々の注目の的
となってしまった。押し寄せる来客に身動きが取れない。

  遠くで撫子が見るからに押しつぶされそうな聡を心配そうに窺っていた。

  撫子 「ああっ、聡君っ!どーしよ、どーしよ!あのままじゃ押しつぶされちゃう!!」

  さやか 「あーあ・・・あんな所であんなの呼び出せばトーゼンだぁ。」

  直 「いっそのこと、ここであの時の合体をやっちゃえばいいよ。」

  當哉 「でも奥田先輩、そんなことしたら余計に注目が悪化しちゃいますよ!!」

  琢磨 「俺、カイゼルファイヤー呼ぼうかな〜??」

  一方、来客達に囲まれながらそびえ立つグレートマイトガイン達。微動だにせず立ち続け
るという最も地味な仕事にため息にならないため息(?)をつく。

  グレートマイトガイン 『ふう・・・しかし、こう立ち続けるというのはなんともいえん
仕事だな。平和であることに異論は無いが。』

  来客達 「おおおおすげええ・・・・グレートマイトガインだよ〜・・・轟龍もいかす・
・・・なぁああ〜・・・でもジェイデッカーも・・・。」

  足許からは来客達のざわつく声が止まない。もはや桜高のグラウンドは、お台場ガンダム
の会場状態であった。

  轟龍 『・・・俺には最も不適切な仕事だな。ところで俺達の主はどこへいったんだ?』

  グレートマイトガイン 『舞人と丈ならば校内のどこかにいるんじゃないのか?今日は何
せ紬嬢の最後の学園祭ライヴらしい・・・。』

  轟龍 『それで俺達だけがここに残されたということか・・・。』

  フレアダイバー 『ははは・・・これでは例のお台場のようだな。』

  バスターボンバー 『ホントだぁっ。だが、退屈で仕方がねぇ・・・おおう?!』

  来客達 「これって旋風寺のとこのロボットだろー?・・・・・グレートマイトガインも
いいけど、こっちもかっこいいよなー・・・・キャノンがイカス・・・・。」

  詰め寄る来客達。もはや退屈とは言えれない。フレアダイバーは詰め寄る来客達に安全を
促す。

  バスターボンバー 『・・・・・結構人気あるのな、俺たち・・・。』

  フレアダイバー 『そのようだ・・・・みなさん、余り押さないで!危険ですよ!』

  一方でガンレイバーが少年達を腕に乗せて立ち上がるサービスをしていた。

  少年達 「わはあああ!すげえええ!・・・・高い高い!・・・きゃほー!!」

  ガンレイバー 『よっと・・・危ないから身を乗り出すなよー!』

  ショットレイバー 『そういうお前は子供達を落とすなよ。』

  ガンレイバー 『あったりまえだっつーの!ちゃんとそこらへんはしっかりやってる!』



  桜高の出店会場では、冴島達も学園祭を堪能していた。例によってマンモスの肉を食って
いた。同じヒゲ付き同士の、あの伝説の男が冴島にダブった。

  冴島 「むうう・・・この油・・・絶妙な肉の歯ごたえ・・・高校生のなせる技かっっ?
!!うおおおおおお猛烈な肉汁がジューシーさに拍車をかけるウウウ!!!うまいぞおおおお
おおおおお!!!!」

  要 「(味王か?!!この人は・・・・。)冴島総監、落ち着いてください!自分達はあく
まで警備の仕事も兼ねて来ているんですから・・・。」

  するとものすごい勢いで冴島は肉を噛み砕き呑み込んだ。ずいっと要に迫る冴島は、今の
要に必要なものを簡潔に諭す。

  冴島 「要君っっ!!今は君のメンタルの療養が必要なのだ!!今日わ思う存分に桜ヶ丘
高校の学園祭を堪能したまえっっ!!!」

  要 「はぁ・・・。」

  冴島 「ここには確か君の彼女もいただろう?彼女のところへ行ってみるといい。」

  要 「気持ちはありがたいんですが、今日は彼女も教員としての仕事もありますし、邪魔
するわけにもいかないんですよ・・・。」

  要なりにさわ子の事を気遣う。確かに彼女も今は仕事の真っ最中だ。和達と共にライヴの
バックアップを行っている。周囲には他の文化部の生徒達が忙しそうに行き交いしている様子
だ。