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黄金の太陽THE LEGEND OF SOL 6

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 大声を上げながらお互いに攻めた。
――この勝負――
 二人の剣がぶつかり合った。
――勝つ!――
 そのまま駆け抜け、背中合わせの状態で距離が開いた。
 両者共に傷はない。しかしロビンの手には微かに痺れがあった。
――なんて速いんだ――
 受け止められたのが信じられなかった。
 バッ、と振り返るとリョウカを見て驚いた。
 リョウカはさらに驚いた様子で頬をさすっていた。
 さする手を離すと血で赤く染まっていた。
「まさか、一太刀目で私が傷を受けるなんて…」
 リョウカは再び頬に手を当てて念じた。
『キュア』
 傷は一瞬にして塞がった。
「オレが、リョウカを…」
 リョウカは手についた血を振り払った。
「ロビン、お前は私の思った通りだ、強い…」
 強い、その言葉はロビンにはまだ信じられなかった。あのリョウカの攻撃をしのいだだけでなく、かすり傷とはいえ傷まで与えることができたのだ。
「ロビン、お前になら私の本気を見せられる」
「本気だって!?」
「はああ…!」
 リョウカはエナジーの波動を発した。波動はロビンに向けての強風となり吹き付けた。
「すごいエナジーだ、けどオレも負けない!」
 ロビンも同様に発した。強風がぶつかり合い、コロッセオ中に吹き荒れた。
「行くぞロビン、ここからは、本気だ!」
 リョウカは一気にロビンの前に駆け寄った。ロビンが反撃しようとするとリョウカは残像を残し、ロビンの背後へ回った。
 リョウカの得意技の一つ、転影刃である。
 背後に回ったリョウカが抜刀しようとした瞬間、ロビンは詠唱した。
『スパイアクレイ!』
 リョウカ目掛けて土の槍が雨のように降りかかった。
「何!?」
 リョウカは飛び退いて土の槍をかわした。
 ロビンは続けて発動した。
『スパイア!』
 大きな土の槍がリョウカに襲いかかった。
「甘い!」
 リョウカは剣を縦に振った。土の槍は真っ二つに両断され、地面に落ちて砕けた。
「驚いたな、まさか後ろ向きでエナジーを出せるとは」
「大変だったよ、結構練習したんだぜ。リョウカ、君が本気で来るならば、オレも全力で行く!」
 二人の間には結構な距離が開いている。剣ならば届かない、しかし彼らには距離が空いていても届く攻撃がある。
『スパイア!』
『フレア!』
 土の槍が一直線に飛んでいき、放射状に広がる炎がそれを包み込み爆発を起こした。
『クエイクスフィア!』
 大地が激しく揺れ、砕けた地面の瓦礫がリョウカに飛んでいった。
『レイストーム!』
 リョウカは目の前で磁気嵐を引き起こした。渦巻く電流の中で瓦礫は崩れ去った。
『レイ!』
 リョウカはそのまま一直線に走る電流を放った。ロビンは身を屈めてかわし、同時に地面に手を着いた。
『スパイア!』
 地面が一瞬にして土の槍へと変わり、リョウカに槍先が向いた。
「くっ!」
 リョウカは受けきれず後ろに飛ばされた。その瞬間をロビンは見逃さずエナジーを詠唱した。
『ガイア!』
 リョウカの周りの地面が輝きだした。大地のエネルギーが噴き上がる合図である。
『チルドアース!』
 リョウカは地面を凍らせた。湧き出そうとしていた大地のエネルギーが氷でせき止められた。
『アイスホーン!』
『ガイア!』
『スパイアクレイ!』
『レイストーム!』
『クエイクスフィア!』
『イラプトヴァルカン!』
『マザーガイア!』
 氷の刃を大地のエネルギーで溶かし、土槍の雨を磁気嵐で砕き、地面の瓦礫を何本もの火柱で打ち払い、最後の『ガイア』を凌ぐ大地のエネルギーが大爆発を起こした。
 二人の様々なエナジーがぶつかり合い、試合場の各所が破壊されていた。
 二人はさらに武器にエナジーを集めていた。武器がエナジーに呼応すると、ロビンの上空に巨大な剣が、リョウカの剣が赤く輝きだした。
「やああああ!!」
 ロビンは武器を振りかぶり、リョウカは構えたまま走り出した。二人が試合場の中心ですれ違う瞬間にそれぞれ放った。
「炎龍刃!」
『ラグナロック!』
 龍の形をした炎が、降り落とされた巨大な剣がぶつかり合い、これまでとは比べものにならないほどの大爆発を起こした。
 爆発が止むころ、会場は静まり返っていた。
「あいつら、やりすぎだろ…」
 ばつの悪そうな顔をしてジェラルドは言った。
「これが、エナジーというものなのか…」
 ウラヌスはとてつもなく驚いていた。
 試合場ではロビンもリョウカも動かず静止していた。しばらくしてからふと、ロビンとリョウカの間に声が洩れた。
「ふふふ…」
 リョウカの笑い声である。
「くくく…」
 ロビンも笑い出した。最初は二人ともクスクスとした笑い声であったが、次第に大笑いに変わった。
「アーハッハッハ!」
 空を仰いで、大声で、二人の笑い声は静寂に包まれた会場によく響いた。
「あいつら、何で笑ってるんだ?」
 ジェラルドは言った。ほとんどの人々が口には出さないが、観客皆このような表情で見ている。
 長い間笑い声を上げた後、一息ついて落ち着いてからリョウカは言った。
「面白い、こんなに楽しいのは久しぶりだ」
 ロビンも言った。
「ああ、オレも戦いがこんなに楽しいと思ったのは生まれて初めてだ」
「ロビン、もう何も考えるな。ただ戦うことだけを考えろ」
「ああ、もう迷わない。全力でリョウカを倒す!」
 試合は再開された。二人とも顔に笑みを浮かべて楽しそうに戦っている。
 やっていることが試合でなければ幼い子供達が楽しそうに遊んでいる、そんな笑みに見える。
 しかし、あくまでもこれは真剣勝負である。斬られて、当たり所が悪ければ死ぬ。今血が舞った。斬られたのはロビンである。
 胸に一条の傷を作り、押さえる手を血で濡らしている。
「さっきのお返しだ」
「やってくれるな」
 ロビンは『キュア』を発動し、傷を治した。
「まだまだ行くぞ!」
 ロビンは攻めかかった。さっきの戦いでエナジーを多く使ってしまったので今は剣での勝負である。
 しかし、剣での勝負ならリョウカの方に分がある。ロビンの攻撃を受け止めることなく見切り、攻撃を避けられ隙だらけのロビンに攻撃を加えていく。
 次第にエナジーもなくなり、ロビンは回復することもできなくなった。体は傷だらけである。
「ロビン、お前は良くやった。そろそろ終わりにしよう」
 ロビンは息を絶え絶えにして喋られなかった。
「行くぞ…」
 リョウカの周りで炎が渦巻き始めた。次第に炎は大きくなる。
「奥義…!」
 言うとリョウカの姿が消えた。するとロビンは突然体が動かなくなった。静止したロビンを炎だけが横切っているように見えた。
 炎が五度ロビンの周囲を横切ると、炎の軌跡が燃え上がり、ロビンを跳ね上げると炎に身を包んでいたリョウカが姿を現した。
「…炎瞬刃!」
 リョウカは剣を払って鞘に納めた。炎が刃の一連の動作の軌跡を描く。
 リョウカの剣技最大の技がこの炎瞬刃である。エナジーで炎を起こし、自らを炎に包み、一瞬にして相手の周囲を横切ると同時に斬りつける。
 同時にリョウカの姿が消えるため、動きが見えず防御は不可能である。まさに必殺の剣技である。
 空中に跳ね上げられたロビンが落下した。勝負は決まった、誰もがそう思った。