機動戦士ガンダムRS 第22話 紅に染まる海
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ドゴス・ギアのブリッジでは、機種特定に成功した。
「機種特定。
地球軍の大気圏内用モビルスーツであるディンと思われます」
ハリダ軍曹が報告した。
「総員、第一戦闘配備。
パイロットは、搭乗機へ」
ブライアン艦長は、命令した。
そのときマン・マシーンデッキから通信が入った。
「敵は、3機です。
囮は、シグマン小隊にやらせてください。
私は、水中の本隊をやります」
その言葉にブライアン艦長は、動揺を隠せなかった。
「囮?
本隊?」
ブライアン艦長は、サオトメの言っていることがわからなかった。
「もうじき水中からモビルスーツがくる。
それが本隊だ」
ブライアン艦長は、サオトメを信じた。
「ユーピテルは、シグマン小隊を発進させろ。
サオトメは、待機」
ブライアン艦長は、サオトメに従った。
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ディン部隊は、散開した。
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ドゴス・ギアのブリッジでは、それを確認した。
「ディン接近。
10時、4時と6時の方向です」
ハリダ軍曹が報告した。
「弾幕を張れ」
ブライアン艦長の命令でη艦隊は、弾幕を張った。
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モラシム大尉は、弾幕を回避しつつ右手に持った76mm重突撃機銃を撃った。
「死神は、この私が倒す」
モラシム大尉は、弾幕を回避しつつ右手に持った76mm重突撃機銃を撃ち続けた。
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シグマン大尉のユーピテルがベースジャバーに載った。
「シグマン小隊、発進位置へ」
マーネリー軍曹の誘導でシグマン小隊のユーピテルがベースジャバーに載ったまま発進位置に移動した。
そして4つのハッチが開放した。
「進路クリア。
発進どうぞ」
マーネリー軍曹が発進命令を出した。
シグマン小隊は、発進した。
シグマン小隊のユーピテルは、ビーム・マシンガンではなく120mmマシンガンを装備していた。
これは、水中内にも攻撃できるようにということだった。
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サオトメは、ハッチの出口まで移動した。
これならいつでも水中に入れる。
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1機のディンが90mm対空散弾銃を撃った。
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ロンバルディア、アレキサンドリアとアル・ギザはドゴス・ギアを護る陣形を作った。
「副砲、撃て。
ドゴス・ギアを援護する」
グラハム艦長の命令で単装メガ粒子砲が発射された。
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モラシム大尉は、ユーピテルの存在に気づきその攻撃を回避した。
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シグマン大尉は、敵がどこから来たのか結論を出した。
「潜水艦か」
地球軍のボズゴロフ級潜水艦ならニュートロンジャマー効果と相まってその隠密性は、非常に高く敵勢力圏内にも侵入することも可能である。
シグマン大尉のユーピテルを1機のディンが右手に持った76mm重突撃機銃で攻撃してきたがロッテ戦術で僚機が援護してくれた。
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第2対潜室では、パッシブ・ソナーがある音を拾った。
対潜索敵士は、それを注意深く聴いた。
そして結論を出しブリッジに報告した。
「ブリッジ、ソナーに感あり。
数6、いや3。
水中用モビルスーツと思われます」
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その報告にブライアン艦長が驚いた。
「サオトメの言うとおりだ」
ブライアン艦長は、サオトメの能力に驚いていた。
そのときサオトメから通信が入った。
「海に入らせてくれ。
水中用モビルスーツは、こっちでやる」
サオトメは、海中に入る許可を求めた。
「わかった。
ユーピテルと戦艦では、手も足も出ない」
ブライアン艦長は、サオトメに海中に入る許可を出した。
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シグマン大尉は、ディン部隊に120mmマシンガンを連射したが命中しなかった。
そしてその中の1機は、かなりの手練だとわかった。
「あいつは、なかなかのパイロットだ。
気をつけろ」
シグマン大尉は、部下に警告した。
シグマン大尉は、背後についた1機のディンを振り向きざまにバルカン・ポッドで撃墜した。
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モラシム大尉もそれを確認した。
「撃墜された?」
モラシム大尉のディンは、90mm対空散弾銃を撃って1機のユーピテルの右腕を破壊した。
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シグマン大尉もそれを確認した。
「コール軍曹、帰艦しろ」
シグマン大尉は、コール軍曹に命令した。
「了解」
コール軍曹は、撤退した。
そのときサオトメから通信が入った。
「サウス中尉を出そう。
敵は、かなりの手練だ」
サオトメは、サウス中尉の出撃を提案した。
「お願いします」
シグマン大尉もサウス中尉の力がほしかった。
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ドゴス・ギアのカタパルトデッキにベースジャバーに載ったサウス機が発進位置についた。
「サウス・シュビッツ、出ます」
サウス中尉が出撃した。
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それは、モラシム大尉も確認した。
「新手が出た?」
そのユーピテルがこちらにミサイルを撃ったがそれをすべて回避した。
「自由飛行もできないくせに」
モラシム大尉は、空中戦対応機と汎用機の違いを見せようとした。
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サウス中尉は、76mm重突撃機銃をシールドで防ぎながら敵の隙をうかがった。
そして76mm重突撃機銃の弾の補充という隙ができた。
「そこだ」
サウス中尉は、ユーピテルをベースジャバーからジャンプさせ左腕にビームサーベルを持たせて切りかかった。
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それは、モラシム大尉も確認できた。
「墜とせるのか?
この私を?」
そういうとモラシム大尉は、ユーピテルに急接近するとユーピテルの胸部に蹴りを入れた。
ユーピテルは、そのままバランスを崩した。
「止めを受けろ」
モラシム大尉は、90mm対空散弾銃をユーピテルに撃ったがユーピテルはスラスターを使って回避し反撃もしてきた。
「意外と空中でも動けるようだ」
作品名:機動戦士ガンダムRS 第22話 紅に染まる海 作家名:久世秀一