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おれの親友

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そしておれたちは新しい制服を着て、同時にその門をくぐった。
もちろんおれの隣にはサンジが居て、サンジの隣にはおれが居た。

奇跡的に同じクラスになったおれたちはしばらくすると友達が出来た。
もちろん俺だけじゃないサンジも共通の友達だ。
相変わらずサンジは自分からは友達作りなんてしようとしなかったし、おれももう諦めてた。
でも、高校で出合ったそいつらはサンジの無愛想なんて全く気にも留めずに、ずかずかと入り込んできたんだ。
最初はその勢いにサンジは全身で不機嫌オーラを出していたけど、だんだんと緩和していった。

おれは嬉しかった。
本当に本当に嬉しかった。
嘘は吐いてない。

でもさ、

でも、


うん。


ちょっぴり・・な。


名前はルフィ、ナミ、ゾロの3人。
ちょっと、いや、だいぶくせのある奴等ではあるが、皆いい奴だ。
だんだんと昼は皆で食べるのが定番になって、
サンジはおかずだけ3人の分も作ってくるようになった。
でっかい弁当箱に3人のおかずを詰め込んで。

サンジの苦労を考えると、
そのうちおれの分もそれに含まれるようになんのかなぁなんて思ってたときだった。

「そういえば、2人のお弁当箱ってお揃いよね?」

ちょこっとドキッとしたが、サンジは平然と頷いた。

「これは受験の苦労が詰まってるんですよ。な?」

「あっあぁ。」

「だから、これは高校3年間使い続けたいなって思ってるんです。」

「仲良いんだなーお前等。」

「羨ましいぐらいね、ねゾロ?」

「んあ?」

「そんなぁナミさんとなら、おれもっと仲良くしたいです!!!
マリモは死んでも勘弁だがな。」

「そいつぁこっちの台詞だ。」

「んだとぉ!!??」

「あーはいはい。」


いつもの流れで、サンジとゾロが喧嘩を始めた。
おれもいつもと同じようにサンジを宥める。
そしてルフィが隙あらばと食ってることを指摘する。

そんないつも通りのおれでも、耳は真っ赤になっていた。


2年になって、ルフィは1組、おれとナミが2組、サンジとゾロが3組と、
見事におれたちはバラバラになってしまった。
まぁ、何かと騒がしかったから仕方なかったとは思う。

でも、そのクラス替えは大きなきっかけになった。


クラスが分かれても、おれたちは一緒にお昼を食べた。
もちろんサンジのお手製弁当。
どういうわけか使われていない空き教室の鍵をナミが持っていて、
おれ達は静かにそこで飯を食うことができた。
まぁ、おれ達自身が騒がしいから、そこまで静かではないんだが。


初めは喧嘩ばかりのサンジとゾロが同じクラスなことに不安を感じもしたが、
二人は別にお互いを嫌っているわけじゃない。
日本語にはうまい言葉があって、「喧嘩するほど仲がいい」二人はまさにこれだ。
目が合えば憎まれ口を叩く二人だが、認め合っていることが分かった。
それに同じクラスになったことで、二人で穏やかに過ごす時間が少しづつ増えてるみたいだった。



そんなある日、
おれはゾロを見つめるサンジを見てしまった。


作品名:おれの親友 作家名:おこた