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だーくびーんず
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とある歌姫の闘争記録(ラブコメディー)

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 一方で。
「があるずとおくなんだよアリサ!」
 上条家のリビングは、夜だというのに賑やかだった(主に一人のせいで)。
「いやあとうまがアリサを連れてきたときは本当にびっくりしたんだよ」
『ともだち』と再会できた喜びからか、大いにはしゃぐインデックス。
「……」
 対するアリサは、さっきから一言も発していない。どこか表情も険しい。
「シャットアウラって人に、わたしもあってみたいかも」
「……」
 アリサは何も言わない。インデックスは悲しげに目を伏せ――そして、意を決したように顔を上げた。
「ねえアリサ」
「ねえ、インデックスちゃん」
 同時に、お互いの名前を呼んだ。
「……なに、アリサ」
 底抜けた明るさもどこへやら、人の変わったように、インデックスの声色は冷たい。
 まるで、これからアリサが告げようとしていることを言わせまいと牽制しているようだ。
 だが、アリサは怯まない。
 これからの話は、とても大切なことだから。
「インデックスちゃんは、当麻君が好きなんだよね」
「……うん」
 少し頬を染めながら、しかし微塵の迷いもなく、インデックスは頷いた。
「わたしはシスターだから、本当なら恋愛は主に背く行為として禁じられているんだよ。でも、もしとうまと一緒にいられるなら、シスターなんてやめられるくらいに、わたしはとうまのことが大好きなんだよ」
 一息に言い切ってから、「うぅ、恥ずかしくなってきたんだよ……」と悶えるインデックス。その様を見て、アリサは思わず頬を緩めた。
 たっぷり一分を使って落ち着きを取り戻したインデックスが、逆にアリサに問いかけた。
「アリサも、なんだよね?」
「……え?」
 唐突な質問にアリサは戸惑う。
「アリサも、とうまのことが好きなんだよね?」
 今度はアリサが赤くなる番だった。インデックスと違って、こういうことをすぐに答えられる神経の持ち合わせはアリサにはない。
 だから、小さな声で。
「――ぅん」
「はっはーん。わたしに宣言するだけでそんなに声がちっちゃくなるなんて、そんなのでとうまに告白できるのかなあ?」
 ……かっちーん。
「で、出来るよ」
「まだちっちゃい」
「わ、わたしだって、当麻君好きだもん!」
「もっと大きく!」
「当麻君大好きッ!!」