魔女と機械
だがすぐに劔は手を振り払う
美緒と芳佳は驚いて固まってしまった
劔
「…すまん…別に拒絶したわけじゃない…だが俺には触れない方がいい」
芳佳
「え…あ…ごめんなさい…」
劔
「…いや俺が悪い…気にしないでくれ…」
そう言うと二人は黙ってしまう
それを見かねた美緒は口を開いた
美緒
「まぁ長岡少佐も長旅で疲れているのだろう。とりあえず空き部屋に案内しよう」
劔
「…ありがとう。それに劔でいい…堅苦しいのは疲れる…」
美緒
「そうか!じゃぁ劔!ついて来い!」
美緒はそう言って歩きだした
劔もそれについて行く
芳佳
「あ、あの…」
劔
「…劔でいい…それに俺は怒ってない…」
芳佳
「わかりました!劔さん!」
劔
「…さんも要らないが…まぁいいか…」
芳佳も二人へと続いて歩きだした
空き部屋…
美緒
「ここだ。すまないが皆とは別の階になっている」
劔
「…仕方ないだろう…俺は男だし…何より得体も知れない…」
劔はそう言って扉を開けて中に入った
部屋の中にはベッドと机、そして椅子が二つあるだけだった
劔
「…ん…いい部屋だな…」
美緒
「それは良かった!じゃぁ荷物を…」
芳佳
「あれ?そういえば…劔さんの荷物は?」
芳佳がそう言うと劔は振り返って頭を横に振った
劔
「…俺は荷物を持っていない…特に着替える必要もない…」
芳佳
「えっと…どういう事ですか?」
劔
「…俺は食事を取らないから身体から老廃物は出ない…だから必要は無い」
美緒
「…お前は…一体どういう身体をしているんだ?」
美緒の疑問はもっともである
それを聞いた劔は上着を脱いで腕を晒した
それを見た二人は酷く驚く