魔女と機械
芳佳
「その腕は…!!」
美緒
「ネウロイ!?」
劔の腕は真っ黒で六角形を繋ぎ合わせたような腕になっていた
劔
「…俺がウォーロックを動かせる理由だ…俺は少しネウロイなんだ…」
美緒
「…ネウロイ…軍はまだそんな研究をしているのか!?」
美緒が叫ぶと劔は上着を着直す
劔
「…俺が最初で最後だと聞いたがな…さっき触れる事をやめろと言った理由だ…」
芳佳
「劔さん…」
劔が悲しそうな顔をしながら言うと芳佳は劔の腕を掴んだ
劔
「…!?やめろ…!!離せ…!!」
芳佳
「嫌です!!そんな顔されて…ほっとけません!!」
劔
「…!?…俺はネウロイだぞ…!!離せ…!!」
劔は振り払おうとするが、芳佳は離さない
芳佳
「ネウロイじゃありません!!劔さんは人間です!!だから離しません!!」
劔は芳佳の言葉を聞いて固まる
劔
「…人…間…?」
芳佳
「人間です!!」
美緒
「そうだぞ劔。私達と普通に話して、宮藤を心配して手を払おうとする。人間以外のなんだというのだ」
美緒と芳佳の言葉を聞いた劔は、大粒の涙をこぼした
劔
「…人間…俺は…人間…」
芳佳
「うわわっ!?劔さん!?」
美緒
「どうした劔!?」
劔は涙も拭かずに二人に笑いかけた
劔
「…ありがとう…二人とも…」
その顔はとても綺麗で、儚げであった
美緒
「はっはっは!!どういたしまして!!」
芳佳
「劔さん!!皆でお茶にしましょう!!美味しいお茶菓子もありますよ!!」
劔
「…ありがとう…ありがとう…!」
劔は泣きながら笑顔でお礼を言い続けた