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機動戦士ガンダムRS 第24話 平和の国へ

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 アークエンジェルに着艦し弾幕を張っていたデュエルガンダムのコックピットの中でイザーク大尉は、憤慨していた。

                          ※

「繰り返す。
速やかに進路を変更せよ。
この警告は、最後通達である。
本艦隊は、転進が認められない場合貴官等に対して発砲する権限を有している」
「攻撃って俺達も?
そんな」
 その通信内容にカズイ二等兵は、絶望した。
「何が中立だよ。
アークエンジェルは、オーブ製だぜ?」
 ダリダ軍曹は、Gとアークエンジェルがオーブ製なのにこの対応をされたことに怒っていた。

                          ※

 アスラン大尉は、なお攻撃を続けるユーピテルと交戦した。
アスラン大尉は、イージスガンダムをグゥルからジャンプさせると1機のユーピテルに蹴ろうとした。
ユーピテルは、ビームサーベルをもって迎撃しようとしていた。
蹴る直前に脚部ビームサーベルを展開し右腕を蹴り上げ切った。
そのまま踵落しでユーピテルをベースジャバーから落とした。
ユーピテルは、僚機のベースジャバーの下部につかまり後退した。

                          ※

 シーサー少尉は、赤いガンダムが蹴ろうと接近してきたのでビームライフルからビームサーベルに持ち替えさせ迎撃に出た。
しかし蹴る寸前に赤いガンダムの脚部からビームサーベルが展開した。
これには、シーサー少尉も反応できず右腕を切られ踵落しもされた。
そのためベースジャバーから落ちてしまい僚機のベースジャバーの下部につかまり後退した。

                          ※

 アークエンジェルのブリッジでは、更なる衝撃が襲った。

                          ※

 ナン准尉は、ユーピテルにビーム・マシンガンとユーピテル・バズーカを持たせアーガマもどきに接近した。
「ご心配なく。
領海になんて入れないさ。
その前に決める」
 ナン准尉は、ビーム・マシンガンとユーピテル・バズーカをアーガマもどきの艦橋下部に命中した。

                          ※

「毎度毎度」
 フラガ少佐は、そのユーピテルにスキュラを撃ったが回避された。
そしてビームライフルで反撃してきたがすべてを回避した。

                          ※

 ナン准尉は、戦闘機が攻撃してきたのでそれを回避するとビーム・マシンガンで反撃した。
そのうち1発がオーブ艦隊の近くを飛来した。
「オーブ艦に当たる。
回り込むんだ」
 それは、サオトメからの忠告だった。
「そんなこと言われましても」
 ナン准尉は、戦場が乱戦状態になっていたためそこまで気が利かなかった。

                           ※

 クルーゼ大佐は、動きが止まっている1機のユーピテルに狙いを定めると試製27mm機甲突撃銃を撃った。

                           ※

 ナン准尉がやられたと感じたときには、後の祭りだった。
「クソ」
 ユーピテルを被弾したベースジャバーからジャンプさせたがそのとき支援型ガンダムがこちらに照準を合わせていた。
ナン准尉は、戦慄したがケイト准尉が支援型ガンダムの載るグゥルを破壊してくれた。
「ありがとうございます」
 ナン准尉は、ケイト准尉に感謝した。
「こちらこそありがとう。
おかげで恐怖に少し打ち勝てたわ」
 ケイト准尉もナン准尉に感謝した。
ナン准尉は、僚機のベースジャバーの下部につかまると後退した。

                            ※

 サオトメは、少し試したいことがあった。
「持ちこたえてくれよ」
 サオトメは、白いガンダムが振り下ろした大型ビームソードをメガビームシールドで払うとガンダムサイガーを最大高機動モードにした。
そのすさまじい速度でアーガマもどきのスラスター部分に接近するとスラスターをメガビームライフルで破壊した。

                            ※

 その衝撃は、アークエンジェルのブリッジを襲った。

                            ※

 その攻撃にキラ少尉も戦慄した。

                            ※

 ティリング海将たちもその攻撃に驚いた。

                            ※

 アークエンジェルは、高度を下げていった。
「1番、2番エンジン被弾。
48から55ブロックまで隔壁閉鎖」
 ダリダ軍曹が被害報告と対策を報告した。
「推力が落ちます。
高度が維持できません」
 ノイマン少尉が報告した。

                            ※

「サオトメ」
 キラ少尉は、ガンダムサイガーに向けて120mm対艦バルカン砲を撃ったが悠々とかわされビームライフルで反撃してきた。

                            ※

 サオトメは、オーブ艦に通信を入れた。
「オーブ艦隊に告ぐ。
こちらコロニー軍所属のアツシ・サオトメ少佐だ。
貴官が本当に自衛権を行使するならば地球軍艦艇を沈めてみよ」

                            ※

 これには、ティリング海将たちも驚いた。
「既に地球軍艦艇は、スラスターを破壊されオーブ領海から脱出する能力を失った。
すなわち地球軍側は、貴官の要求を呑めない。
よって自衛権を行使するしかなくなった」
 そこで通信が切れた。
ティリング海将は、アークエンジェルに通信を入れた。
「地球軍側に確認する。
オーブ領海から脱出する能力は、残っているかね?」
 ティリング海将は、アークエンジェルの艦長に質問した。
「本艦は、脱出能力を失いました」
 返ってきた答えは、どんより暗かった。

                             ※

 アークエンジェルは、着水しオーブ艦隊の横に着いた。

                             ※

「警告に従わない貴官等に対し我が国は、是より自衛権を行使するものとする」
 そこでティリング海将は、通信を切った。
「攻撃開始。
ただしアークエンジェルには、当てるなよ」
 ティリング海将は、部下に命令した。
 オーブ艦隊は、停船したアークエンジェルに攻撃を開始した。
ただし命中弾は、1発もなかった。

                             ※

 サオトメは、戦闘ヘリコプターからのミサイル攻撃をメガビームシールドで防ぎながらアーガマもどきの様子を撮影した。
約3分くらい撮影してサオトメは、帰艦した。

                             ※

 首相官邸の会議室では、ウズミ前代表が立ち上がった。
「さて、とんだ茶番だが致し方ありますまい。
公式発表の文章は?」
 ウズミ前代表は、秘書に質問した。
「既に草稿の第二案があります」