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機動戦士ガンダムRS 第24話 平和の国へ

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 秘書がウズミ前代表に草稿を渡した。
「いいでしょう。
そちらは、お任せする」
 その言葉にホムラ代表が立ち上がった。
「あの船とモルゲンレーテには、私が」
 そういうとウズミ前代表は、草稿をホムラ代表に渡した。
「わかりました」
 ウズミ前代表は、会議室を去ろうとした。
閣僚も立ち上がった。
「どうにもやっかいなものだ、あの船は」
 首長が愚痴った。
「今更言っても仕方ありますまい」
 ウズミ前代表が首長に言って今度こそ会議室を出た。
閣僚の表情は、仕方ないという表情だった。

                             ※

 アークエンジェルは、オーブ艦隊に誘導されていた。
「指示に従い船をドックに入れよ」
 オペレーターから通信で命令された。
 パイロットたちは、モビルスーツデッキで休んでいた。
 そしてオーブ領であるオノゴロ島のドックゲートが開きアークエンジェルは、その中に入った。
カズイ二等兵、サイ二等兵、ミリアリア二等兵とフレイ二等兵は初めて見る本格的なドックに目を見張っていた。
「オノゴロは、オーブの軍事施設だ。
衛星からでもここを伺うことは、出来ない」
 ノイマン少尉が4人に説明した。
「我々は、この措置をどう受け取ったらよろしいのでしょうか?」
 ラミアス艦長は、通信でオーブコントロールに質問した。
「それは、これから会われる人物に直接聞かれる方がよろしかろう。
オーブの獅子であるウズミ・ナラ・アスハ様にな」
 オペレーターが答えた。

                             ※

 ドゴス・ギアには、オーブからの正式回答が来ていた。
しかしそれを見た皆は、憤慨していた。
「こんな発表を素直に信じろって言うのか」
 シーサー少尉は、その回答の紙を机に叩き伏せた。
「アーガマもどきは、既にオーブから離脱しましたなんて本気で言ってるのか?」
 シグマン大尉は、半信半疑だった。
「残念ながらこれがオーブの正式回答だ」
 サオトメが断言した。
「それで次は、どうします?」
 サウス中尉は、次の1手を聞いた。
「トリントン基地から圧力を掛けてもらうがすぐに解決しないようなら潜入する」
 サオトメは、潜入を考えていた。
「それでいいか?」
 サオトメは、皆に説明した。
「突破すればアーガマもどきが居ます。
それでは、いけないのですか?」
 ニール少尉が質問した。
「相手は、仮にも1国家なんだ。
確証もないまま俺達の独断で不用意なことは、出来ない。
もし押し切って通れば本国も巻き込む外交問題だ」
 ニール少尉は、サオトメの説明に反論できなかった。
異論は、なかった。
「潜入部隊は俺、サウス中尉、クーパー中尉、ウォーレン中尉以上だ」
 サウス中尉、クーパー中尉、ウォーレン中尉は敬礼した。

                              ※

 アークエンジェルは、ドックに入渠した。
 食堂ではキラ少尉、ミリアリア二等兵、トール二等兵とカズイ二等兵がいた。
「こんなふうにオーブに来るなんてな」
 トールがぼやいた。
「こういう場合どうなるの?
やっぱり休暇とかないのかな?」
 カズイは、まだ休暇に固執していた。
「たぶんできないよ。
僕らは、もう軍人なんだし不要にうろうろされるのもオーブの人も迷惑するかもしれないし」
 キラが休暇の可能性を否定した。
その言葉にカズイは、うつむいた。
「休暇については、可能性ゼロではないな。
どのみち船を修理する時間も必要だし」
 飲み物を飲んでいたノイマン少尉が答えた。
「ですよね」
 カズイの表情が明るくなった。
「しかしヤマト少尉の言っていることも正論だから降りられるかどうかは、わからない」
 ノイマン少尉は、休暇とアークエンジェルから降りられるという2つを切り離した。
そのときサイが飲み物を取りに来た。
「でもこうして入国させてくれただけでもけっこう驚きものだからな。
オーブ側次第ってところさ。
それは、艦長達が戻らないと分からないよ」
 ノイマン少尉は、アークエンジェルから降りられる可能性をつぶさないようにした。
「父さんや母さんも居るんだもんね」
 ミリアリアは、両親が恋しくなっていた。
「会いたいか?」
 ノイマン少尉は、皆に質問した。
サイは、飲み物を取ると食堂を出た。
「はい」
 皆は、素直に答えた。
「会えるといいな」
 ノイマン少尉は、6人が両親に会えるように祈った。

                               ※

 サイは、フレイがいる居住区に戻った。
フレイは、ベッドの上で備え付けのテレビで外の様子を伺おうとしていた。
「外が見たいの?」
 サイがフレイに質問した。
「ううん。
別に」
 フレイは、別に外が見たいというわけではなかった。
「はい」
 サイは、フレイに飲み物を渡した。
「ありがとう」
 フレイは、飲み物を受け取った。
サイは、ベッドに腰掛けた。
「上陸出来るかもしれないって」
 サイは、先食堂で聞いた話をフレイに話した。
「そう」
 しかしフレイは、あまりうれしそうではなかった。
「フレイもオーブに家があるんでしょ?」
 サイは、フレイの両親がオーブ本国にいると思っていた。
「オーブにもあるけどママは、私が小さいときに死んじゃったしパパとはあまり仲がよくないの。
だからパパがいないヘリオポリスに行ったの」
 フレイがサイに家族について説明した。
サイは、それを聞いてうつむいてしまった。

                                ※

 オーブ国防省の1室ではウズミ前代表とラミアス艦長、バジルール副艦長、フラガ少佐、クルーゼ大佐が会談を行っていた。
「御承知の通り我がオーブは、中立だ」
 ウズミ前代表が説明を始めた。
「はい」
 それは、ラミアス艦長も知っていた。
「公式には、貴艦は我が軍に追われ領海から離脱したということになっておる」
 ウズミ前代表がアークエンジェルが公式には、どうなったかを説明した。
「はい」
 ラミアス艦長は、表向きはそうだろうと思っていたので別段驚くことではなかった。

                                ※

 トリントン基地では、オーブに圧力をかけていた。

                                ※

「ヘリオポリスの件や巻き込まれ志願兵となったというこの国の子供達。
聞き及ぶ戦場でのXナンバーの活躍。
人命のみ救いあの船とモビルスーツは、このまま沈めてしまった方が良いのではないかと大分迷った。
今でもこれで良かったものなのか分からない」
 ウズミ前代表は、かなり迷っていた。
「申し訳ありません。
ヘリオポリスや子供達のこと私などが申し上げる言葉では、ありませんが一個人としては本当に申し訳なく思っております」
 ラミアス艦長は、どう謝罪していいかわからなかった。
「よい。
あれは、こちらにも非のあること。
国の内部の問題でもあるのでな。
我等が中立を保つのは、ナチュラルとコーディネイターのどちらも敵としたくないからだ。