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【かいねこ】モノクロ/カラー

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魔物が去った後、カイトはぐるりと塔の根本を回り、元の場所に戻った。


・・・・・・面倒くさい。


それでも、魔物が自分の主人である限り従うだけだと、カイトは溜息をつく。我が身を危険に晒してまで、反抗する理由も思いつかない。


あの魔道士を喰ったのは、確か一年前。まあ、持った方だな。


眺めていても、塔が崩れる気配はなかった。仕方なしに、カイトは簡素な木の扉に近づく。板が打ちつけられ封じられたそれに、無造作に蹴りを入れた。
一回、二回、三回。
しぶとく張り付いている扉に苛立ちを覚え始めた頃、ようやく観念したのか、派手な音を立てて内側へと吹っ飛ぶ。

「おいおい・・・・・・いばら姫が起きるじゃないか」

物音に気づいて降りてこないかと期待したが、人影が見えるどころか気配すらしない。カイトは肩を竦めると、

「はあ・・・・・・今から迎えに行きますよ、お姫様」

これで人形が男だったら、殴り倒して連れて行こうと考えつつ、階段に足をかけた。



一年前に喰われた魔道士は、何という名だったかなと、カイトはぼんやり考える。もう顔も思い出せない。確か、逃げた恋人を取り戻す為に、研究を完成させようとしたのだっけ。
人形を残していたとは知らなかった。研究内容は、人形作りとは関係のないものだった気がする。
研究は完成したんだっけか・・・・・・未完成では契約が成立しないから、約束は守ったのだろう。

「命と引き替えにして、ねえ」

カイトは呆れたような声で呟いた。
理解したいとも思わないが、きっと幸福な最後を迎えたのだろう。命よりも大切な願いが叶ったのだから。