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 食事が終わり皆で片付けをすると、シャアが仔細を説明すると言い出したので、俺達は各々のカップを持ってリビングスペースへと移動した。
各自、リラックスできる場所に陣取り、シャアからの話を聞く体勢を作った。

ララァは一人がけの安楽椅子へ。
シャアは三人掛けのソファーをカウチのようにして。
俺はローテーブルを肘置きにして床に座り込む。

「さて、何処から話そうか。……そもそも、私の頭脳は極限まで機械化されている。私達の種族は頭脳を機械化する事で永遠の命を手にしているのだ。だが、身体までは機械化出来ない。どうしても無理があるからな」
「細胞の劣化って事か?」
「アムロは賢いな。その通りだよ。脳細胞というのは指示や知識をパルスに置き換えて伝えている。それを機械化する事は可能だった。だが、肉体はそうは行かない。完全機械化してしまうと成長が出来ない。それは不自然に見えるからな」
「では、どうやってその肉体を得るのです? 休眠状態の時にも、生命維持装置は必要だったのですよね?」
「そう。頭脳を保つという意味での生命維持装置だ。インパルスを全く発しない状態に脳を置いてしまうと、劣化が起きてしまうのだよ。休眠状態においても、定期的な刺激が必要だ。それは機械化したとしても同じ事。動かさない機械は動作が悪くなるだろう? そして、覚醒をもたらすのは人の遺伝子である血液や体液。そこから情報を得て、ボディを作り出す」
「じゃあ、あの金属のカプセル状の物がシャアの頭脳って事か?」
「極限まで小さくされた状態だがね」
「で? 俺がシャアと繋がりがあるってのは?」
「休眠期間が長すぎた弊害なのだと思う。記憶(メモリー)が若干抜けている箇所があるのだが…」

シャアは壮言うとこめかみに人差し指を押し当て、暫し考え込んだ。
そんなスタイルも嫌味無く映るのが同じ男として悔しい。

「君と私は敵対した国の者だった。私の国が君の国を侵略し……。そう、君は王族として私と戦ったのだ」
「「王族〜!?」」
「そうだ。最初は進んだ工学系で作り出されたヒト型マシーンを操り、最後には生身で…」
「で、俺の右肩をシャアが貫き、シャアの額を俺がかち割ったと?」
「そうだ」
「あら? そんな話のアニメーションが一時期ブームになった事、無かったかしら?」
「えっ? そうだっけ?」
「……そうよ! 主役の名前がアムロにシャア!! ロボットを操って戦って、最後には剣を振りかざして…」
「私達の出来事と一致する様な作品があるのなら、きっと私がかつての同盟者に話した内容がそんな形で伝承されたのだろう。それとも、私の記憶を誰かがリーディングして作品としたか」
「終戦からずっと眠っていたんだろう? 記憶が駄々漏れするなんて事ありえないだろう」
「いや。君が生まれた事で私の精神活動が活発になっていたから、テレパシストなら読み取る事も可能だっただろう」
「あ〜。……幽霊屋敷を見学に来た能力者が、無意識にシャアの脳がリフレインしていたものを読み取った…って事か」
「と考えるのが妥当だな」
「それで? 戦って敗れて、シャアはアムロの部下になったという事ですか?」
「額飾りが致命傷を防いでくれたが、どう考えても私の負けだ。私は君に服従を誓い下僕となると告げた。だが君は、私を側付きとしながらも、同志として対等の立場を与えてくれたのだ」
「その俺達が何だってこの地球に居るんだよ」
「先ほども言ったが、我々の工学技術は最先端を行っていた。外宇宙に飛び出す艦など容易に建造できた。そして、私とアムロは数名の部下と共に、外宇宙の探査に乗り出したんだ。生息可能な星に着陸するまでは休眠状態にしていれば、どれだけの年数であろうと航行が可能だからな」
「それが、何だってシャアだけが元の状態を保ち、俺はこうなっているんだ?」
「その辺りの事情が、いま一つ思い出せないのだ。記憶(メモリー)の欠損なのか、一時的な障害なのか…」
眉間に皺を寄せて困惑を顕わにしているシャアを見て、俺はこれ以上の詮索をとりあえず中止する事にした。


「良いのかね? 全てを明らかにしたいのだろう? 時間をかけてもらえば…」
「今、無理に全部を知りたいとは思わないよ。今までも普通に暮らしてきたんだから…。それより、今日は疲れたんじゃないか? 眠れよ」
「そう言って貰えるのは非常にありがたいが…」
「アムロ。それは良いのだけど、何処で休んでもらうつもりなの? 客室なんて洒落たもの、この家には存在しなくなって久しいのだけど」
作品名:A I 作家名:まお