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 さて、シャアの着られるサイズの洋服は当然の事ながらここには無い。
かといってバスローブや昨日の即席民族衣装(?)で過ごさせるわけにもいかない。
どうしようと思案している俺に、その原因となった男はけろりと言った。

「不要な布地を二・三枚渡してもらえば自分で作るが?」
「ああ。昨日みたいに?」
「そうだ。分子レベルにまで分解して構築すれば出来上がるだろう? この肉体も、アムロの血液からの情報を素に、大気中に存在する分子を集約して作り出したからな。着衣など造作も無い」
「・・・・・・まるで錬金術師だな」
「この世界で言う錬金術師とは、我々の様な者を指したのだろうと思う」
そう話しながらも俺の手は、置きっぱなしにしていた雑多な品物の山の中から使えそうな物がないか探す。
するとゴチャゴチャとした山を弄る指先に、さらりとした感触が触れた。
「ほんと、何でも出来る魔法使いみたいだ。・・・はい。こんな布地でいいかな」
俺は反物で残されていたシルク混の空色の物と、常盤色の厚手の毛混綿素材を渡した。
「これは綺麗な布地だ。分解レベルを考慮してなるべくそのまま使うとしよう」
二つの生地を手に持ったシャアが、軽く広げるように振る。

昨日と同じように光が迸り、次の瞬間には空色のワイシャツに常盤色のツイードのスーツを着た美男子が目の前に立っていた。
「便利な芸だな〜」
「芸ではない。能力だ」
「俺には手品に見える」
「だが、何故こんな布地があるのかね。手芸が趣味というわけではなかろう? まぁ、このカオスと化していると言っても過言でない空間から見つけ出せる事も脅威ではあるが…」
「うるっさいなぁ! 俺的にはどこに何があるか解っているんだからほっといてくれよ。布地は依頼者から貰ったんだけど、今シャアが言ったように自分で作るわけじゃないからそのまま放置? まだまだあるよ。 衣装、作っとく?」
「衣装といわれると何だかおかしく聞こえるが、無駄に場所をとっているなら有効に利用した方が良いだろうな。出してきてくれるか?」
「良いよ。後で出してくる」
「了解した。一緒に君の分も作っておくとしよう」
「えっ!? 別にいらな・・・」
「私の大切な人に、それなりの物をお召しいただくのは当然だと思うのだ。大丈夫。堅苦しい意匠では作らない。アムロは、あまりそういった類のものは好みでは無いのだろう? 知っているよ」
「・・・・・・なんで? ・・・昔の俺が、そうだったから?」
「それもある。だが、この自宅や事務所。それに昨日一日の君との行動で、君の嗜好は把握出来た。主に快適に過ごしてもらえる様に生活を整えるのも、私の役割なのだ。そして、私の仕事を受け入れてもらえれば嬉しい」
「わ、わかったよ・・・。わかったから、そんな風に口説くような視線と口調と動作で話すな。落ち着かない」

そう
シャアは俺の片手を恭しく持って、軽く腰を屈めて話しかけている。
これが女性ならイチコロだろうって程の男の色気滴る視線と共に

「君以外の誰を口説けと? 私が側にいたいのは君だけだ、アムロ。そして、君にとって私が唯一無二の存在となれたら、それで私は満足なのだよ」

コホンッ

遠慮がちな咳払いが事務所に通じる入り口から発せられ、俺はビックリしてそちらを見た。
そこにはララァとカイさんが呆れたような表情で立っていた。
作品名:A I 作家名:まお