The world make kaput <1章>
言伝
エリス:
「じゃぁ…今日はありがとうございましたぁ…」
よほどショックだったのか村に着くなり家の方へと歩きだす。
ラウル:
「あ、おい、報酬は…」
バタン…
ラウルの問いかけにも答えず家の中に入ってしまった。
ラウル:
「…まったく」
仕方がないのでラウルは村長に報酬を貰いに行く事にした。
村長の家の前へ来た時、ちょうど扉が開いた。
村長:
「フガ…帰っておったか。して、あやつはどうぢゃった?」
ラウル:
「えぇ、かなりセンスはあると思います。初戦でドスランポスを討伐できる者はそうはいないと思いますし」
村長:
「なんと!ドスランポスが居ったのか!?」
ラウル:
「またまた…知っていらしたくせに。だから俺に同行させたのでしょう?」
村長:
「ふぉーふぉっふぉっバレておったか。ところでエリスの姿が見えんが…」
ラウル:
「それが、村に着くなり帰ってしまって。それでかわりに報酬を貰いに来たのですが」
村長:
「ふむ。そうかそうか。これが報酬じゃ」
そう言うといったん家に入り、大きな袋を持って出てきた。
ランポス討伐にしては多過ぎる量だ。
ラウル:
「こんなに…?」
村長:
「ふぉーふぉっふぉっ初戦ぢゃからの。サービスぢゃ!」
ラウル:
「そうですか。では」
会釈をして帰ろうとした時、村長が声をかけてきた。
村長:
「そうぢゃ、ラウルよ、ついでで悪いがエリスにワシの所へ来るように言ってくれんかの?」
ラウル:
「…分りました」
そしてもう1度軽く会釈をしてエリスの家の方へ向った。
作品名:The world make kaput <1章> 作家名:ますたーど