The world make kaput <1章>
狩猟の地 1章:少女
豊かな緑にそよぐ風。全ての生命を守らんとする広大な大地、森と丘。
キャンプを出てすぐのところに数匹のアプトノスが食事をしていた。
恐らく家族であろう。小川を挟んだ向こう側にも数匹のアプトノスを確認できた。
少し離れた所にTシャツに短パンという、おおよそこの場に相応しくない格好をした少女が居た。
少女は右手にハンターナイフを握りアプトノスに近付いていく。
アプトノスは特に警戒する事もなく草を食べている。
ザクッ…
少女はアプトノスの右後ろ足の太ももにハンターナイフを付け根辺りまで刺し込んだ。
あまりに突然の事で状況が把握できていないが次第にくる激痛に叫び声をあげるアプトノス。
「ブモー!!」
叫び声を聞くと少女はハンターナイフを抜いた。
鮮血が少女の服を汚すが少女は気にして無いようだ。
そして逃げようとしているアプトノスを追い掛け数回切り付けると力なくくずれていった。
そうして3匹程倒したところで今度はアプトノスの肉を剥ぎ取っているようだ。
一通り事を済ませると、少女は口元を歪ませて静かに笑った…
作品名:The world make kaput <1章> 作家名:ますたーど