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みとなんこ@紺
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ZERO HOUR

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 リン、ゴーン。
 扉の前での逡巡は僅かな間だった。
 むしろここまでの道のりの途中で若干迷ったが、折角ここまで来たからには、と何となく気を入れる。
 本当ならば、誰にも会いたくない気分であるかもしれないけれど、あえて今日を選んでみた。
 出てくれるなら良し、出る気がないならそれでも良し。

 遠くから、澄んでいる癖に重い鐘の音が連なって聞こえてくる。

 イシュヴァール戦没者への慰霊祭の幕開け。






 君は
 あれの狗のままで良いというのかね。






 いやに気に障る声だと思った。
作品名:ZERO HOUR 作家名:みとなんこ@紺