The world make kaput <2章>
エリス2
クエストを受注するため村長の家へ向かうエリス
「ンキャー」
奇声と共に背中に衝撃が起こる
エリス:
「わっ…チャッキー?!」
村を徘徊していたチャッキーがエリスを見つけ、背中に飛び乗って来た。
エリス:
「今までどこにいたの~?」
とは言うもののご飯を食べている時点で気にしてないのがエリスらしい…
チャッキー:
「ンキャー♪」
エリス:
「…?まいっか♪そだ。これから狩りに行くんだけどチャッキーもくる?」
チャッキー:
「ンキャァー!」
当然だ。とばかりに拳を挙げて応える。
エリス:
「えへへ…じゃ、いこっか♪」
チャッキーを肩に乗せたまま歩いて村長の家へ向かう。
エリス:
「おじいちゃん、おはよぉ~」
村長:
「フガッ…もう起きおったか…ラウルならもう出掛けたぞぃ」
エリス:
「うん。アキに聞いたよ。だから、私もお昼までに帰って来れそうなの行っちゃダメ?…1人で」
村長:
「ふむ。そうぢゃの…そういえばまだ釣りはしたことなかったの?森丘でサシミウオを5匹釣ってきてくれんか?」
エリス:
「えー釣りぃ?」
村長:
「ふぉっふぉっふぉっ…そんな嫌そうな顔をするでない。釣りもハンターに必要なスキルぢゃ。ほれ、これはワシからの依頼じゃからの、契約金もいらんぞぃ」
エリス:
「ぉお~それはお得な気分だね♪じゃぁそれでいいよ」
村長:
「ふぉっふぉっふぉっ…エリス…そのチャチャブーも一緒か?」
エリス:
「チャチャブーじゃなくてチャッキーだよ?そだよ~ダメ?」
村長:
「いやいや、いいんじゃよ。気を付けてのぉ」
エリス:
「は~ぃ。いってきま~す」
村長にパタパタと手を振り村の出口を抜けて駆け出す。
「…エリスちゃ……」
途中、出口の所でナガハマがラウルのいない今がチャンス!と声をかけたが、エリスの耳には届かなかった。
…恐らく視界にも入っていなかっただろう。
作品名:The world make kaput <2章> 作家名:ますたーど