二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

【カイハク】NoA

INDEX|17ページ/24ページ|

次のページ前のページ
 

ラッドが比較的崩壊の少ない建物に近づくと、誰かが中に入っていくのが見えた。

「ノア?」

小声で呼び掛けるが、相手からの反応はない。ラッドは銃を握り直し、建物の中へ駆け込んだ。

「ノア? 助けに来た。いたら返事してくれ」

囁き声で呼びかけるラッドのこめかみに、冷たい金属が押しつけられる。

「銃を捨てて。両手は頭の後ろに」
「あっ」
「今すぐ死にたい?」

穏やかな口調だが、その声は氷のように冷たかった。ラッドは慌てて銃を投げ捨てると、そろそろと両手を上げる。

「久しぶりだね・・・・・・僕を覚えてる?」

砂利を踏む音がして、月明かりを背にノアの姿が浮かび上がった。

「ノア? ノア、何で、君を、助けに」
「ネズミがね、紛れ込んだみたいだ」

ノアは素早くラッドを引き寄せると、背後から首に腕を回して、こめかみに拳銃を突きつけてくる。
同時に、マスクを外したカイトとハクが、建物の入り口に姿を現した。

「マス」
「あー、遅かったか」

カイトがハクの口を手で塞いで、肩を竦める。ノアは、ラッドに突きつけていた銃をカイトに向けて、

「こんばんは、ネズミさん。随分研究所内をうろちょろしてたようだね? まずは両手を頭の上にあげてもらおうか」
「初めまして、No.A。まさか研究所の外にいるとはね。どうりで見つからないはずだ」

そう言いながら、カイトは両手を上げ、ハクにも指示に従うよう促す。ハクが恐る恐る言うとおりにしたところで、ノアは建物の奥を示し、

「此処じゃゆっくり話せないから、奥に行こうか。積もる話もあるしね」

作品名:【カイハク】NoA 作家名:シャオ