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スターサインプリキュア☆

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「ほら、ここがちょうど…ってあなた達!?」
『…!?メシエ!バルジ!』
驚いたことに春菜さんが場所取りしたはずのその場所にメシエとバルジが堂々と居座っていた。
「知り合い?」
西森先輩が不思議そうに尋ねる。
「え、あ、まぁ…?」
私は何て言ったらいいのかよく分からずに曖昧な返事になる。
「やっほー!」
「やっほーじゃないでしょあなた達!」
「はぁ?だって誰もいないんだし。ここはあたし達が取ったから。」
「ほら、ちゃんと鞄置いてるじゃない。」
春菜さんがメシエ達に向かって色々言うが2人は全く聞く耳を持たない。
「知らないってばー…。」
「…クンクン。匂うぞ…飯の匂い!」
「え?」
バルジはそう言って置いてあった春菜さんの鞄を無造作に開け、お弁当を手掴みで少し食べる。
「うめぇ!」
「…。」
「ちょっと!!!」
春菜さんは力づくで奪い返す。
「…ほら、あなた達はこっち。追加のシート引いてあげるから。」
「星羅!?」
星羅さんは私達の近くの場所に新しくシートを引く。
「ちょ、ちょっと…」
星羅さんは私達を集め小声で話す。
「彼女達は何も知らないのよ。ここで変に騒ぎを起こしたらみんなにも周りの人達にも怪しまれるわ。」
確かに…星羅さんの言う通りだ。
「…そうだよね!メシエちゃん、バルジ君。ほらここに座って!」
私はメシエの手を引いて新しく敷いたシートの上に連れていく。
「…ちょ!何す…」
「みのり…。」
春菜さんと結姫はしょうがないと諦めた顔でシートの上に鞄を置き、お弁当や飲み物おやつを広げていく。
「おぉぉぉぉ!全部いただくぜっ!」
バルジがそう言うと星羅さんがスッと腕を突きだす。
「ダメよ。食べさせてはあげるけどこれはみんなの物なの。」
「あのー…もしかして日本に来てまだ日が浅い外人さんとか?日本語上手いっすね!」
大崎先輩は激しく勘違いをしているようだけど、お陰で少し場が和んだ気がした。
「はい、メシエちゃん。食べる?」
春菜さんはそう言ってお弁当からいくつかおかずを取り、紙皿をメシエに向ける。
「私はいらないわ。」
「でも、美味しいわよ?ほら、バルジ君は食べてるし。」
「んー!うまいぞ、一口食ってみな。」
「……。」
メシエは冷ややかな表情でバルジをしばらく見つめた後、恐る恐るお皿を受け取る。
「私に何かあったらあんた達、タダじゃおかないわよ。」
「はいはい。」
春菜さんは軽く受け流し、お箸を渡す。
するとメシエはお箸をじっと眺めた後で卵焼きを上手に口へ運んだ。
「…。」
「な、美味いだろ?」
「悪くは…ないわね。」
「でしょ?春菜さんも星羅さんも料理上手だもんね!」
「私はミルクレープを作ってきたの。」
そう言って結姫は箱からミルクレープを出す。
「うわー!結姫の作ったおやつおいしいんだよね!」
「どれどれ…」
『あー!!!』
バルジが1つ取ってまた手掴みで食べる。
「…うまい!」
「ちょっと、それはお弁当が終わった後に食べるおやつだし、手掴みだなんてお行儀の悪い事しないの!
はい、おしぼりとフォーク。」
結姫は先生みたいにテキパキとバルジにおしぼりとフォークを渡す。
「…。」
「ミルクレープ…って言うの?これ。」
メシエがそう聞いてくる。
「そうだよ。」
「…。」
「…はい。」
じっとミルクレープを見つめるメシエを見た結姫はそう言ってお皿に乗ったミルクレープとフォークを渡す。そしてメシエは黙って一口食べた。
「…。」
「どう?おいしい?」
「…。」
メシエはこくりと頷く。口数が少ないメシエなんて何だか珍しいと思った。