スターサインプリキュア☆
『プリキュア・スターサインイリュージョン!』
「こぐま座の溢れる勇気!キュアアルサ!」
「うさぎ座の優しき心、キュアレプス!」
「くじゃく座の強き想い!キュアパーボ!」
「いるか座の美しき旋律!キュアデルフィナス!」
『光り輝く4つの星座!スターサインプリキュア!』
「フン…あんた達がどんだけ戦ったって…あたしは変わらない。」
『メシエ!!』
「バルジ、プリキュアはダークマターに任せてあたしたちはこのうっとうしい木、どうにかしましょ。」
「ああ、分かった。」
「そうはさせ…」
「グレイトォォォォ!!」
ダークマターから出される花吹雪で私達は前が見えない。
「うっ…こ、これじゃぁ…」
「グレイトォォ!!!」
「…!!!」
花吹雪のせいで前方がよく見えず、気が付いた時にはダークマターは私に体当たりをするところだった。
「きゃああああああ!」
『アルサ!!』
「…っ。よくもやってくれたわね…!ってえええええ!?」
「グレイトォォォォォ!」
ダークマターは手のように枝を延ばし私を他の木に押し付ける。
ドォォォォン!
「う、動け…ない…。」
「よくもアルサを…煌け!うさぎ座の力よ!プリキュア・レプスエーリアル!」
レプスがダークマターに光のバトンを投げつける。
ドォォォォン!
「やった!!……え?」
「グレイトォォォォ!」
ダークマターは何事もなかったかのように立って、レプスを私と同じように別の木に押し付ける。
ドォォォォン!
「きゃあ!!」
『レプス!!』
「アハハハハハハ!いい気味、最高ね!
ほーら、あんた達もやられて、あんた達が気に入ってた木もほら見てよ。すっごく落ち着いてすっきり♪」
「ふー、いい汗かいたぜ。」
『…!』
確かに私達が辺りを見渡すともうさっきの光景が嘘のように全てが枯れ木になっていた。
「そんな…。」
「こんなたくさんの色の中で生活してるあんた達の気が知れない。この桜だってどうせずっと咲いてる訳じゃないでしょ。それなら最初からこういう方がいいじゃない。ほら、枝がむき出しで強そうでしょ。
アハハハ。」
「あなたには分からないのね。哀れだわ。」
「はぁ?」
「デルフィナス…。」
デルフィナスがメシエ達の前にスッと立つ。
「私は…色々あって数年間ゆっくり桜を見る事なんてなかった。でも、毎年綺麗に咲く桜を見かける度にいつも励まされていたわ。確かに花が咲いている期間は短いわ。けれどその分、この時期には本当に美しく私達を魅了してくれる。」
「くっだらない。花が励ましてくれるって?バカじゃないの?喋りもしないのに。」
「そんな事ないわよ。」
「パーボ。」
パーボもデルフィマスの隣に立つ。
「そうね、確かに草花は私達のように言葉を使う事は出来ないわ。でもね、お花も大事に育てれば私達に応えてくれる。晴れの日も、雨の日も、風の日も大事に育てれば綺麗な花を咲かせてくれるのよ。この桜だって同じ。普段町の人達が大切にしているから1年のうちこの時期は桜がその人達に感謝を伝える時期なの。いつもありがとうってね。」
「わけわかんない。あんたらほんとバカね。」
「メシエ…」
「あたしには関係ないもの。草木が喋ろうと応えようと。あたし達の目指す星にはそんなもの必要ない。
だから…消すまで!!」
「グレイトォォォォォ!!」
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆