二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

スターサインプリキュア☆

INDEX|155ページ/241ページ|

次のページ前のページ
 

「だーるーまーさーんーがこーろーんーだー!」
「あっ!メーちゃんアウトッ!!」
振り向いた女の子がメシエを指差して叫ぶ。
「…っ!!何なのよこの遊びは!というかそもそもあたしはメーちゃんなんて呼び方認めた覚えはないわよ!?」
メシエは少し顔を赤らめて怒鳴るが、決して本気で怒っているわけではなく、メシエも意外と楽しんでいた。
「確かにこの年になってだるまさんがころんだもどうかと思うけど、これだけ人数入れ歯盛り上がるし、その辺は気楽にいこうよー。あ、メーちゃんって他のお友達とかからは何て呼ばれてるの?」
「お嬢様ね。」
友達というのがよく分からなかったのでいつも呼ばれている呼び名を言った。
「うわぁ…やっぱり。」
「あなた達は家でそう呼ばれないわけ?」
「アハハハ!当たり前だよー名前で呼んでくれないことだってよくあるしー。」
「私なんてひっどいよー!「ん」って呼ばれる時もあるんだから!!」
「それウケる!!」
「…。」
女の子達は爆笑しているが、メシエにはよく意味が理解できなかった。
「あ、ねぇねぇメーちゃんって何歳?私達と同じくらいだよね?」
「年…?数えたことないけど…。」
メシエが知っているのは父がブラックという事のみ。
自分がどう生まれてきたのか、どう育ってきたのか全く分からないし、記憶もないので答えようがなかった。
「え?でも外国の人にも普通に年齢あるよ?あ、ちなみに私達は星ノ丘中学の1年生♪」
「中学…。」
「英語でなんて言うんだっけ?」
「Junior high schoolかな。」
「…聞いたことないわね。」
「まぁいいじゃん細かい事は!とりあえず私達は今日から友達!」
そう言って那奈は笑顔で右手を差し出す。
「とも…だち。」
よく分からないけど何だか不思議な気持ちになり、メシエもそっと右手を出して握手をする。
「うん!しばらく日本にいるの?また遊ぼうよ!」
「…考えておくわ。」
「やった♪」
「何かだるまさんがころんだはさすがに飽きたね。バドミントンでもする?」
「いいねーやろやろー。メーちゃんやったことある?」
「ないわ。」
「ほらこれ持って。ラケットって言うの。」
香織はラケットをメシエに渡す。
「ラケット…。」
「で、このシャトルを打つんだよ。」
そう言って香織はポンッと打ち手本を見せる。
「シャトルを落とさないように打てばいいんだよ。」
「なんだ、簡単じゃない。ハッ!」
パァーン!
「わー!すごい!んじゃ私も本気出しちゃおっかなー…!ほいっ!」
パァーン!
「…やるわね。」
「メーちゃんすごーい!」
「香織もファイト!」
周りの掛け声の中、2人のラリーは続く。
「フフ、やるわねあんた。」
メシエは香織をじっと見つめる。
「メーちゃんこそ。初めてとは思えないよ。これだけの腕があれば大会だって…出れるよ!はぁぁ!!」
パァーン!!
「…っ!」
「やった♪」
「あたしが負けるなんて気に入らないわね。」
そうは言うものの、いつもの負の…負けたから消してやろうというような悪意は込み上げてこない。
「アハハ!メーちゃん、今日から私のライバルね。」
香織はラケットをくるっと回しながらメシエに笑いかける。
「ライバル…?」
「そ。だってこんだけ強いんだもん。転校してくればいいのにー。エースになれるよ。」
「転校…エース…。」
「もう香織ったら、メーちゃん困ってるじゃない。」
「アハハ、ゴメンゴメン。半分は冗談。でも半分は本気だよ。メーちゃんとこれからも遊べたら楽しそうって思う。もし日本にしばらくいるならさ、是非私らの中学おいでよ。」
「うんうん!」
「友達が増えるのは嬉しいしね!」
那奈と香織、そして周りにいる子達もみんな笑顔でメシエに話しかけてくる。
「…。」
この気持ちは…何?今までに感じたことがないような…温かさを感じる。
ダメよ…惑わされては…。私はブラックの娘…この世界を闇に染めるスター・バーストの…一員なんだから。
どうせこの子達もいずれは消える。私達の目指す世界にはあなた達のような存在は不要だもの。
「どうしたの?メーちゃん。ちょっと疲れた?あ、そうそうこれあげるよ…」
香織は鞄から何かを取り出し、メシエの手に押し付けるように渡す。