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スターサインプリキュア☆

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「ぐわっ、ぎゃ、きゃ、ゴーン。」何だか変な声と音と共に私の背後のドアに何かがぶつかったようだった。声…え、生命体!?
おそるおそる振り返ってみると4匹の動物?らしきものと、何だか分からない荷物や機械、それと、金魚鉢のようなものが転がっている。
「こ、これは…一体…。」
「みのりー何か今変な音がしたけど大丈夫なのー?」下の階からお母さんの声がする。
「うんー。ちょっとこけちゃったのー平気!ありがとうー。」
「もう、ドジねー。見終わったら早い事寝るのよー。」
「はーい。」
…あれ?私なんで今正直に空から何か降って来たって言わなかったんだろ。で、でも言ったらまずいかな…。
そしてまた謎の生命体?の方を振り返る。
動物っぽいけどぬいぐるみより小さな感じがする。皆気絶しているようだった。かがまないとよく見えない。私はそっと腰を下ろす。
「あっ。」ちくわの袋が落ちてしまった。その中から1つが袋から出て謎の生命体の方へ転がっていく。
「あぁ…。」ちくわをそっと取ろうとしたその時くまっぽい子が目を覚ました。
「う、うぅ…はっ、ここは地球か!?お、なんだこれ。」急に体を起こして転がってきたちくわを取って一口かじってしまった。
「あっ…それは…。」
「うんめぇぇ!なんだこれ、あ、おい、お前人間か?これは何て言うんだ?」
「え、あ、ちくわ…」左の耳の下辺りに星の飾り物らしきものがついている。目の辺りも星のような模様が浮かんでいてなんとなくかわいらしい。
「ちくわっていうのか!いやーうまい!うまいぞこれ!おい、おまえら起きろよ!ってあ、ロタ!大丈夫か!?」ロタ…?イルカのような子の事だろうか、少しぐったりしているように見える。
「あぁ、人間、こいつ水がないとダメなんだ。あの鉢に水を入れてやってくれ。」
出会ったばかりだと言うのに随分と生意気な口調だ。
でも私たちの町にこんな生命体はいないだろうし、ぬいぐるみにしてはおかしい…あ、でもとりあえずこのイルカの子をどうにかしなきゃ。
「分かった。」そう言って私は鉢に水を入れに行く。野球のボールより少し大きいくらいの大きさの鉢だ。
8割くらい水を入れたらそうっとまた3階へ上がる。
「水、持ってきたよ。」
「ありがと、俺これ食べるのに精いっぱいだから入れてやってくれよ。」
2本目のちくわにも手を出している。なんなんだろう…この子。
「え、あの、私が手で触ってもいいのかな。君が助けてあげた方がいいんじゃないかな。」
「人間、手貸せ。」急に小さな手を差し出してきた。やはり手もクマのようだ。私はそっと手を乗せる。
「ふーん、結構あったかいんだな。んじゃロタには悪いかもしんねえな。俺がやる。ほれっ!」ボチャン。私にはクマがイルカを金魚鉢に投げ入れたようにしか見えなかった。
「えっとあの…ちょっと乱暴すぎない?気絶してそうなのにかわいそう…。」
「気にすんなって、それにしてもうめぇなこれ。」
「えっとあなたは…」と声をかけようとすると、うさぎのような子と鳥っぽい子が目を覚ました。
「あら、着いたのかしら…。」
「なんだか船酔い起こしそう、きもちわるーい。」
「う、うぅ…は、水だ!」とロタと呼ばれていたイルカが鉢から顔を出して私を見る。
「あ、あなたがこの水を?ありがとうございます!」と嬉しそうに言う。
この子も右の目の上の方に星の飾りがついている。
ウサギの子は白いふわっとした髪の毛のような部分に髪飾りのような形で、鳥は…この子はなんだかくじゃくのようだ、頭の上の数本の毛の根元にティアラのように綺麗な星の飾りがついている。
「えっと、このクマさんに水を入れてくるようにって言われて…。」
「クマじゃない、アルカスだ。俺の名前はアルカスだ。」
「アスカス…。」
「私はハルよ。」とうさぎの子が言う。
「私はピーコ、はじめまして。」そう言ってパッと羽を広げる。やっぱりくじゃくのようだ。
綺麗な色をしていて、全ての羽に星模様が描かれている。
「ボクはロタです、鉢に水を入れてくれて本当にありがとう。」
そういうと4匹の視線が私に集まる。
「あ、えっと…みのり、相武みのり、です。」
「みのりか。これからよろしくな。」
「あ、はい、よろしく…。え?あの。どういう意味ですか?」
何となく私も口調が堅苦しくなってしまった。
「話せば長くなる。とりあえずお前の部屋に連れてってくれよ。俺たちも休みたいし。な、そうだろ?」
「えぇ、ここじゃちょっと寒いし。」
「そうね、暖かいところへ行きたいわ。」
「ボクはこの水があれば十分だよ。」
「じゃあお前はここにいろよ。」
「えぇ、そんなー。」
何だかどこかの人形劇でも見ているかのようで、楽しい。
「…ふふ。何か面白いね、あなた達。家族みんなには内緒にするからあんまり暴れないでね。」
とりあえず部屋に連れてってあげた方がよさそう。不審な感じでもなさそうだし、困るようなものなら明日またゆっくり考えればいいや。
「ちょっと狭いけど我慢してね…。」
アルカス君とハルちゃんはズボンの両ポケットに。ピーコちゃんは羽を閉まってもらってパーカーの中に。ロタ君は鉢を私が持ち、後の機械・荷物類は各自で適当に持ってもらうことに。
「水が入ってるのに思ったより軽い…。」
「これ、ボク達イルカが陸でも生きられるようにって作られた特別な鉢なんですよ。」
「へぇ〜。」