二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

スターサインプリキュア☆

INDEX|191ページ/241ページ|

次のページ前のページ
 

話を巻き戻して…午前3時半。
まだ思いっきり…夜中です!
「うきゃああああああああああ!」
私はとっさにほっぺに引っ付いた何かを払いのける。
「ひっ!アルカス…!」
私は急いで鏡を取り出し顔を見ると…血は出ていないもののポツポツとした跡が5つくらいくっきりと残っていた。
バタバタ…
下から足音が聞こえる。
「…!ヤバい!!」
私は必死で机を漁り、ツボ押しグッズを部屋の真ん中に放り投げる。
「みのり!どうしたの!?」
バンッという音と共にお母さんが息を切らして部屋に入ってきた。
「そ、それ…が…」
私はそっとほっぺに手を当てるがお母さんはその手をそっと降ろして私のほっぺを見る。
「どうしたのこれ…あ、ツボ押し君じゃない…これが刺さったのね…。」
ツボ押し君とは黄色くてウニみたいな形をしているグッズで踏んだり転がしたりするだけでツボを刺激してくれるマッサージアイテムなのです!
「みのり、随分これ使ってなかったでしょ?どうして急に…」
「あ、いや、体育祭の疲れを癒そうと思って…。」
「こんなにくっきり跡が付くなんて…それにベッドから落ちたって言ってもピンポイントで…ついてないわね。でも傷にはなっていないから治りは早いと思うし、とりあえずガーゼを当てておきましょう。」
さすがは看護師さん。見ただけで状況を把握して行動している。
お母さんがガーゼを取りに部屋を離れている間、アルカスはやべぇ…やっちまった…という顔でぬいぐるみのフリをして寝そべっていた。
お母さんが戻ってくると早速ほっぺにガーゼが当てられる。
「はい、とりあえず今日はこれで大丈夫よ。もう、寝る前はちゃんと部屋を片付けて寝なきゃダメよ?」
「は…はーい…。」
片付けてるんだけどなぁ…。アルカスのせいだー!
「あー、ほら大事なクマちゃんもこんなところに。」
お母さんは寝そべっているアルカスを手に取って見つめる。
「…。」
「ど、どうしたの…?」
私は何となく不安になった…ま、まさかバレてる!?
「ふふ、こうして見てもお世辞にもかわいいとは言えないわね。みのりがぬいぐるみなんて持つこと今までになかったから珍しくって。結姫ちゃんからのプレゼント?」
「あはは…まぁね。」
「じゃあ大事にしなきゃね。今日町内会の清掃なんでしょ?まだ時間があるからもう少し寝てなさい。」
「うん。おやすみなさい…。」
「おやすみ。」
けどそこからはあまり眠る事も出来ず…。
ベッドの上で小さな声でアルカスと話をしていた。
「わ…悪かった…。わざとじゃねえんだ。夢の中でお前が餅を持ってきて、それを食っただけなんだよ。」
「これで傷が残ってたら私一生アルカスを恨んでるかもよー?」
「わ…悪い…。」
「やけに素直じゃない。やっぱりアルカスも責任感じてるんだ?」
「前に…近所の子と遊んでた時に相手の子と揉めて…ほっぺに引っかき傷を付けてしまった事があってな。俺…相手男だと思ってたら女だったんだよ。」
「へー…ってほっぺに傷って大変じゃない!」
「一応俺も怪我したんだぜ!?でも女の子の顔に傷を付けるなんて何て事してんだ!って親父にこっぴどく怒られて…。」
「そりゃあ傷ならそうなるよー…。」
「それで、俺は結局山に薬草を取りに行って謝ったんだ。」
「まぁそれは偉いね。その子の傷は治ったの?」
「ああ、その薬草で医者に薬を作ってもらったからな。だからその…みのりにもすまねぇ事をした。」
「私は跡だけだったから良かったよ。アルカスも悪気はないんだしさ。
それで、その相手の女の子は今、国にいるの?」
「ああ。クマの里にいるはずだ。」
「クマの…里。」
アルカスみたいなのがいっぱいいるって想像したら少し気持ち悪い…。