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スターサインプリキュア☆

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15分ほどして私達は星氷川の河川敷に着いた。
星氷川というのは夏は星のようにキラキラと輝いていて、冬は氷のように冷たいって事で名付けられたみたい。
でも今日は天気がいいから確かにキラキラしている。
風が吹いていて、生えている草が靡いて目も体も心地良い気分になる。
私は階段の傍に自転車を止めて、アルカスと一緒に階段を降り、一面が青々とした緑の草が生えている場所に寝っ転がった。
少しチクチクしてくすぐったいけど、草の長さはそう長くないし、寝心地はいい。
「はー…平和だねぇ…。」
「見た目はなー。」
アルカスも寝っ転がって空を見ている。
この青い空と白い雲、キラキラと輝く川と風に靡く草を見ると世界がピンチなんて想像も出来ない。
でも確かに敵はいる。
地球を乗っ取ろうとするやつがいる。
それももちろん嘘なんかじゃなく現実だ。
現に私達はプリキュアとして戦っている…。
「そーいえばアルカスと2人っきりで出かけるの、初めてだよね。」
「まぁなー。」
「アルカスが王子っていうのも信じられないけど私がプリキュアっていうのも信じられないよ。」
「お前がプリキュアなのはともかく俺は最初っから王子の気品出してただろ!
それにこのピンと立った耳と…」
プリキュア…伝説の戦士、そう言ってたよね。
伝説は伝説。どこかの物語のお話と同じで幻だと思ってた。
プリキュアが実在するならきっとかぐや姫も浦島太郎が行った竜宮城もヘンゼルとグレーテルのお菓子の家も全部実際に存在してたりして…。
うん、あり得る!
「おい、無視かよ!」
「え?あはは、気品の話でしょ?最初から偉そうなのはそれっぽかったよね。」
「気に食わねぇ言い方だな!」
「ねぇ、5人目のプリキュアってどんな子なのかな?」
私はアルカスが怒ってる(?)のを無視してそう呟いた。
「…さぁな。」
「5人揃ったところで本当に地球なんて守れるのかな…。流星町だけならともかく…規模が違いすぎるよ。」
「…まぁなー。」
「私、少し前まで普通の女の子だったんだよ?それがアルカス達と出会って、スター・バーストの人達と出会って戦って…。星羅さんや春菜さん、他の星研部員の先輩達にも出会えた事はすごく幸せだけど…さ、いくらプリキュアって言っても多少力を合わせても、地球を守るなんて想像がつかないって言うか…。」
だってそうだよね。たかだが女の子数人で地球が守れるなら戦争とかだって起きるわけないじゃない。
選ばれた戦士って言うのも本当は少し疑わしいし…たまたまアルカス達が落っこちて来たのが私の家の屋上で、たまたまいた私がプリキュアになった。
そしてたまたま私の周りにいた友達や先輩もプリキュアになった…。
もしアルカス達が別の所に落ちてたらきっと…他の子がプリキュアになってたんだろうな。
「お前も考える時は考えるんだな。」
「当たり前でしょ。」
「本当にたまたま、なのか?」
「え…?」
私はアルカスに心でも読まれたのかと思って少し動揺する。
「あれだろ、たまたま選ばれただけだよねーとか何とか思ってんだろ?」
「ま、まぁ…?」
するどいな、アルカス…。
「少なくとも俺は、たまたま説には異論を唱えるぜ。」
「たまたま説って…。」
私はハハハッと声を出して笑う。
「地球に来るまでにコンストレーション号に乗って来たんだ。」
「何それ?」
「宇宙船…ロケット?まぁ乗り物だ。」
「え、でもアルカス達って空から降ってきたけど?直接…。」
「壊れたからな。」
「え、ええええ!?よくそれで生きてたね…。」
「まぁな…っていや、問題はそこじゃねぇ。確かに到着する前に壊れた。でも一応近くまでは乗ってきてたんだ。現に俺らが落ちて来た時、部品も落っこちて来てただろ?」
「あー…そう言えば…。」
確かにそんな気もする。アルカス達との騒ぎがあった後すぐに後始末していらないものは捨てちゃったからな…。
今思えば記念に…というか使えそうなものがあれば取っておいたら良かったかな。
まぁもうどうしようもないけど…。