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スターサインプリキュア☆

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ハァッハァッ…
私はスーツケースと鞄を引きずりながら息を切らしながらただ走っていた。
この辺の地形はほぼ覚えてないけれど局地的に天候の悪いあの場所へ…
「この…辺…」
雨は止んだ。ただ、雷の光と音は断続的に続いている。
重苦しい雰囲気が辺りを包んでいるような気がした。
1つだけ不思議な事があった。
走っている間1人として人とすれ違う事がなかった。遠目で見る事もなかった。
この町にはこんなに人がいないのか。
いや…違う。何かがおかしい、この地にはやはり何かが…。
「…。」
話し声が聞こえる。私は吸い寄せられるように声の方へ進む。
「星ノ台高等学校」と記載されたプレートが目に入ると同時に私は信じられない光景を目にした。
学校の中で何かが行われている。
派手な格好をした女の子が4人…
スプレー缶のような大きな物体。近くには金髪の人がうずくまっている。
「プリ…キュア…」
私はそう言ってハッと我に返って右手で口を押える。
そう…あれはきっとプリキュア…。レオが…彼が前に言っていた……。
私は誰かと戦うなんて興味がない。
でも彼は私にその素質があると言っていた。
冗談だと思って真面目に話を聞くことはなかったけれど…本当の話だったんだ…。
「…。」
私はこの間レオと交わした会話を思い出した。

「方法が…なくはない。」
「何…?」
「キミの意に反して…キミは戦わないといけなくなる。」

あなたを救うためには戦わなければいけないという事なの…?
私に彼女達のように変身して戦えと?

「でもそれが、キミがボクを救う事の出来る唯一の方法だ。」
「これはきっとキミの人生の最大の決断になるだろう。ボクは死んでも構わない。
命あるものいつかは消えてしまうのだからね。だけどキミが一歩踏み出す事でキミもボクも…他も多くの運命が変わることになるだろう。いい方向に…ね。」
「どの扉を開けるかはキミ次第だ。未来っていうのは自分で切り開いていくものなんだよ。」

レオと私と…多くの人の運命が変わる…?
そんな事…すぐに信じられるとでも?
「…!」
水色の髪の女の子が手を上に挙げて何かを叫ぶと光と共に棒が現れる。
私はその光景を今は呆然と見つめるしかなかった――