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スターサインプリキュア☆

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「適当にくつろいでくれて構わないわ。父もまだ当分帰らないし、私達以外に立ち入る人はいないから。いるとしたら…あの連中くらいね。」
あの後、とりあえず私達は彼女を部室に案内して休ませ、学校が終わった後に私の家に連れて行く事にした。
みのりが一番に手を挙げたが、この間アルカスに噛まれて騒ぎを起こしたばかりだしやめておいた方がいいという事になったので一番人の出入りが少ない私が受け入れる事にした。
「それは、みなさんが戦っていた相手の事ですか?」
彼女の名前は若狭紗織(わかささおり)と言うらしい。歳はみのりと結姫と同い年の15だった。
それ以外の事はまだ何も分からない。助けて欲しいという「彼」の事も。
私はええ、そうよ。と答えながら冷蔵庫を覗き込む。
ゼリーを見つけるとそれをお皿に移して沙織に差し出す。
「うわぁぁ!お、おいしそー!」
みのりが私にもくれと言わんばかりなリアクションをする。
「あの…食べます…?私あんまり食欲が無くて…。」
「え!?いいの!?」
皿を取ろうとするみのりの手をパンッと叩く。
「いいわけないでしょう!沙織さん、とりあえずこのゼリーはあなたのものなの。
食べなければ後で私が頂くからこの子には渡さなくて結構。」
「は…はい…。」
「星羅さーん…」
みのりのその言いぐさはまるでロタのようだった。
私は気に留めずに話を続ける。
「さ、本題に入りましょうか。」
「あ、はい。」
そう言って彼女はキチンと座りなおして鞄から籠を出した。
「助けて欲しいのは彼の事です。」
「……!!!」
私達は籠の中に横たわっている「彼」を見て驚いた。
「これって…!!」
「ハルちゃん達と同じ…」
「妖精…?」
「そのようね…。」
私達はその彼を見て一言ずつ言葉を発した。
その彼は白い鳥…そう小さな白鳥だった。
首に星のネックレスをぶら下げている。
「彼の名はレオと言うそうです。半年ほど前から一緒に生活を…」
『半年!?』
私達は顔を見合わせた。
「半年って言うとまだ私、プリキュアになってないですよ!」とみのりが言う。
「そうよね。という事は私達がピーコと出会う以前にもうレオ君はこちらに…?」
春菜の意見に結姫はそういう事になりますねと頷く。
「あなた達の仲間のようよ。出てきて大丈夫。」
私は隠れているロタ達に声をかける。
するとみんなレオが入っている籠を覗き込んだ。
「おい…こいつ見たことあるか?」
「私は記憶にないですね…。」
「私もよ。」
「ボクも一緒に遊んだ覚えないなぁ…。」
どうも面識はないらしい。
「レオと…同じ…」
沙織は目を丸くして呟いた。
「おぅ、お前が5人目のプリキュアか。俺はアルカス。これからよろしく頼むぞ。」
「え…?」
「私はハルと申します。よろしくお願いしますね。」
「あ、でも私は彼が治ったら帰…」
「私はピーコよ!くじゃくのピーコ!よろしくね!」
「それに戦うなんて興味が…」
「ロ、ロタです!よろしく…お願いします。」
沙織は何か困った表情でぶつぶつ呟いていたけれど声が小さすぎて聞こえない。
「お前、別の土地で戦ってたのか?」アルカスは沙織を見上げて言う。
沙織は首を横に振って「私は戦うとか興味がなくて…」と話した。
「…いやいやいや!興味があるなしの問題じゃねぇだろ!?俺らの星も地球だってヤバいし!
こいつから何も聞いてねぇのか!?」
「少しだけ聞いた事があるけど…冗談だと思ったし彼もそれ以上は…」
「ったく!こいつ何やってんだよ!!」
「アルカス、ダメよ周りで騒いじゃ。病気かも知れないのよ?レオさん。」
声を荒げるアルカスをハルが制止する。
「ちっ、風邪か?腹痛か?」
「違うと思います…多分…力が失われていくとか…話していたので…。」
『うーん…』みんなレオを見て考えを巡らせる。