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スターサインプリキュア☆

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「あ、あなた…は昨日の…」
「んん?俺の事知ってんか?もしかして俺こっちでは有名人!?いやぁ嬉しいこっちゃなぁ!!」
「…。」
な、何だろうこの人のテンション。通常聞いている日本語のイントネーションと違うし、少し分かりづらい。
「そんな大きい荷物持って家出でもするんかいな。」
「家出…じゃない。家に帰るのよ。私は空港へ向かうの。あなたが探しているプリキュアはここにはいないわ、他を当たって。」
「ほぉープリキュアを知っとるんかー。ええな、おもろいやん。プリキュアの知り合いなんやったらあんたを人質にしてやな…。」
男はそう言って私に近づき、強引に腕を掴まれてしまう。
「きゃ…!離し…」
「本当に最低ね。」
『!!!』
声がして振り返ると蒲生さんが腕を組んで男を睨みつけていた。
そして後から相武さん達が走ってくる。
「Why are you here…not in school. No way…Have you slipped out of the class!?
(何故あなた達がここに…学校じゃ…。まさか…授業を抜け出してきたの!?)」
揃いも揃って…しかもみんな制服姿だし。
「え、えっとスクール…クラス…あ、うん。授業は大丈夫だよ!」
みのりは笑ってグッと親指を突き出す。
「Because we are precures, we must surely help the people in trouble. When they are friends…all the more.(私達はプリキュアだから困っている人は必ず助けなくちゃいけないの。
それが仲間であれば…尚更ね。)」
蒲生さんはそう言って少し口元を緩める。そう言う彼女の姿は昨日戦っていた青い戦士の姿と重なった。
「…。」
「せ、星羅さん…!すごい…何言ったのかよく分かんなかったけど…。」
「さすが星羅ね。」
「うんうん…!発音も本物みたい…!」
相武さん、野木さん、真瀬さんが星羅の後ろで口々に言う。
「friends…(仲間…)」

「変な言葉喋ってほんま可愛げのないやっちゃのー。」パルサーが星羅に向かって言った。
「あなたに言われたくないけど?」
「なんやて!?…まぁどうでもええけどな。」
「…っ!」
パルサーは沙織を人質にし、電気を帯びた玉を近づける。
「その子を離しなさい!」
「離せって言うて離すバカがおるか?大事なお友達…傷つけたくないんやったらあんたらが持ってるスタージュエル、全部渡してもらおか。」
「出来るわけないじゃない!!」
みのりが前に出て声を荒げる。
「じゃあ…」
「…っ」
パルサーはニヤッと笑って沙織に玉を近づけていく。
「やめて!!で、でもスタージュエルは…とりあえず変身だよ、みんな!」
『うん!』
『プリキュア・スターサインイリュージョン!』
私達はスターウォッチを使って変身していく。
「こぐま座の溢れる勇気!キュアアルサ!」
「うさぎ座の優しき心!キュアレプス!」
「くじゃく座の強き想い!キュアパーボ!」
「いるか座の美しき旋律!キュアデルフィナス!」
『光り輝く4つの星座!スターサインプリキュア!』
「ここはつまらん。さ、あっち行くで。」
「え…」

『パルサー!』
パルサーは沙織を抱きかかえて飛び上がり、移動する。
私達はその後を追う。
「ここは…流星橋…!?」
流星ヶ丘にある大きな橋、流星橋。
この橋の上で流れ星を見た人達は幸せになれるという言い伝えがある由緒ある橋だ。
橋は結構高い位置にあって防護柵があるから通常落ちる事はないけど…
「いくら変身したって同じやで。それ以上近付いたらこいつの命の保障はないで!」
「近付かないよ。あなたがそう言うなら。」
そう近付かなくったっていい。方法は…ある!
「集え!こぐま座の力よ!プリキュア・アルサアロー!」
私は光の弓矢でパルサーの持つ玉を狙う。
ピシッと音がして玉はパルサーの手から落ち、橋の上をコロコロと転がっていく。
「今だよ、紗織逃げて!!」私は必死で叫んだ。
「そうはさせ…」
「させないよっ!」
レプスが飛び上がってパルサーを見据える。
「煌け!うさぎ座の力よ!プリキュア・レプスエーリアル!」
レプスが光のバトンを投げてパルサーと沙織を引き離す。
その隙にパーボがサッと沙織を抱え、パルサーから遠ざける。

「私なんか…助けなくても…。」
「この状況で助けるなって言う方が無茶じゃない?」
パーボは沙織にそう言って微笑んだ。
「さ、ここで待ってて。」
パーボは橋から少しだけ離れたところに沙織を降ろし、後は私達に任せてと一言言った後にパルサーの元へ向かった。

「くそっ…!よくも……ほな…こっちも行くで!!」
パルサーは黒い玉を掲げる。
「全ての光を闇に変え、ブラック様の力に!!スター・バースト!」
「えっ!?」
「きゃっ!」
「何これ…!」
「橋が…ダークマターに!?」
「マァァタァァ!!」
「これでもう逃げられへんで!このままブラック様に献上したろうか!?」
「逃げられないってどういう…」
私は橋から飛び降りようと柵を掴むと…
「マァァ!」
「えぇぇぇぇ!?」
両端の柵がぐーんと伸び上や横で繋がる。一見動物園の檻のような…そんな状態だ。
「こ、これでどうしろって言うのよ!!
「どうしようもないやろー当たり前や!」
「そ、そんな…」
「ダークマターの本体が橋脚とか下の方にあるならここから狙うのは難しいわね…。」
結姫と星羅さんが考え込む。
「みんな落ち着いて。大丈夫よきっと何か策はあるわ。」
「そうね。やれる事はやりましょう。」
「何やっても無駄やと思うけどー?」
パルサーは橋の真ん中に寝転んで私達を嘲笑う。
「そうやってバカにしてるのも今のうちかも知れないわよ。」
デルフィナスがスッと手を差し出す。
「響け!いるか座の力よ!プリキュア・デルフィナスソリスト!」
光のハープが綺麗な音色を奏でる。
「よっ!」
バンッ
「…!」
パルサーはとっさに自分の周りに電気の膜を張り、攻撃を跳ね返す。
音色で橋は少し振動しているものの、ダークマターに全くダメージはないようだ。
「ダメ元だけど…!」
パーボはタッと走ってから飛び上り、手を前に出す。
「輝け!くじゃく座の力よ!プリキュア・パーボジスフィーレ!」
パーボはパンパンと手を叩いて星を出してその星を流星群のように上から勢いよく叩きつける。
「余裕や、これくらい!」
その時…橋が少しグラついた気がした。
「え…!」
私は一瞬驚いてレプスとデルフィナスの顔を交互に見ると2人も気付いたようで顔を縦に振った。
「パーボ!効いてるよ!」私はパーボにそう叫ぶ。
「ほんとに…!?」
パーボは橋の上に降り立ち私達を見る。
「少しグラって変な感覚が…」
レプスの言葉に私とデルフィナスが頷いて「もっと何か大きな物を落とすとかで橋に衝撃を与えられないかしら。」と言った。
「これより大きな…もう運任せね…。」
「え?」
「みんな、上手くいかなくても恨まないでね!」
パーボはそう言ってさっきのように数歩走ってから飛び上がる。

さっきより大きな力を出すなら…もうあれしかない…!
私が頼るべきはそう、スターロッドの力!