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スターサインプリキュア☆

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私は離れたところで彼女達の戦いを見ていた。閉じ込められていて、どうするかも分からないのに…。
なのになぜ…あんなに笑ってられるの?強くいられるの?
私には…あんな事出来ない…私には…。
野木さんの攻撃でさっきまで隙を見せなかった橋が揺れ動く。その振動で私はバランスを崩し、橋と陸の間に出来た隙間に体が吸い込まれる。
この下は川が流れているけれどこんな高さから落ちたら生きてないかもしれない。
私は目を閉じる。もうダメだ…
「沙織――――!!」
「…!!」
目を閉じていても分かるくらいの光を感じると共に私は間一髪のところで相武さんに手を掴まれた。
あの柵をどうやって突破したのか分からない…分からないけど、彼女は…相武さんは今私の上で私の落ちかけた体を腕一本で一生懸命支えてくれている。
けど、一人では支えきれないでしょう、苦しい顔をしてるから…。
「今…助けるから…っ!」
「どう…して。私が…仲間だから…!?でも、レオが言ってた。プリキュアは私じゃなくても出来るって!あなたが私を見殺しにしてもあなた達は世界を救える…だから手を離して!!」
「もういいよ!!」
「え…?」
「仲間でも仲間じゃなくても…沙織がプリキュアでもプリキュアじゃなくても…そんなの…もうどうだっていい…!」
「じゃあ、この手を離し…」
「離さない!」
「な…」
「離さないよ、絶対離さない!沙織は友達だから!大切な…友達だから!」
「友…達…」
「仲間が嫌なら友達になろうよ、紗織。私と結姫と春菜さんと星羅さん。そしてアルカスもハルちゃんもピーコちゃんもロタ君も…レオ君だってきっと望んでる。だから友達になろうよ!最高の友達…あ、えっとベストフレンドってやつだよ!」
「…」
私は返す言葉がすぐには見当たらなかった。けど、ありがとう、そう言おうとした時――
ガガガ…
「マ、マァァァ!」
橋がまた動き出す。陸も橋の動きで削られて崖のようになり、ますますバランスが悪くなっていく。
「…っ!こ、このままじゃ…みんなはダークマターとパルサーを止めるので精一杯だし…。」
「みのり…」
「え…沙織…今、私の事…」
「ありがとう…私…もっと素直になれば良かった。そしたらもっと早くあなた達と友達になれたかもしれない。」
「え…」
「ごめんね…。」
私は岩肌から小さめの石を片手で取ってそれをみのりの手に叩きつける。
「…っ!!沙織っ!!」
それでも彼女は手を離そうとしない。けれど私は渾身の力で彼女の手を振り払った――

「…沙織―――――!!!」
これで良かったの。このままではあなたも落ちてしまう。
いなくなるのは私だけで十分だから…。
私はそっと目を閉じる。


ピカ―――――
暖かい光を感じて目を開けると落ちていく私の体は紫色の光に包まれていた。
「これは…?」
そして大きな白い鳥が私を拾い上げ空へと羽ばたく。

「い、今のは…!!」
アルサは立ち上がって空を見上げた。

「はぁ…はぁ…レプス!デルフィナス!私もそろそろ…限界。でもだいぶ動きがおかしくなってるから今のうちよ…!」
パーボがスターロッドを下ろし、橋の上に倒れ込む。
『ええ!』
「レプス、とりあえずこの柵を取っ払ってさっさと決着させるわよ。」
「了解です!」
レプスとデルフィナスは左右に分かれて互いにスターロッドを構えた。