スターサインプリキュア☆
「はぁ、はぁ。スタージュエルは…無事か?」
「まだ大丈夫です、こちらには来ていないようです。」
「そうか、では私は外の様子を…」
その時、私の目の前に何者かが立ちはだかった。ものすごく邪悪な力を感じる。私は一瞬で力ではこの者に及ばないと悟った。
「スタージュエルを渡してもらおう。渡してもらえればこちらは何もしない。これ以上この国を破壊することもない。さあ、渡せ。」
顔は包帯で巻かれていてよく分からない…。
声に聞き覚えがある気がするのだが包帯でこもっているいるせいかよく分からない。
「渡せと言われて渡すものがどこにいる。これはこの国の宝だ。必ず守り通す!」そうだ、絶対渡すものか。ただ、相手は必ず力ずくで奪ってくる。それに対抗するのは不可能だ。
どうする、どうすればいい。どうすれば…
「残念だ。ではもうこうするしかない。ハッ!」強大なオーラが放たれる。
「うわあぁぁ!」ぐっ、このままでは、スタージュエルが本当に奴らの手に。
「…!アルネ、ピック、スアロ。力を貸してくれ!スタージュエルを開放し、地球に飛ばす!それしかもう方法はない!」
「……!?させるか!!うっ。」
その時石のようなものが彼に投げつけられた。
「おっさん!何やってんのか知らないけど、スタージュエルは渡さないぞ!」
「アルカス!!」
「変な奴がこっちへ飛んで行ったから何かと思って追いかけてきたんだ。」
「…おっさんではない。無礼な!はぁっ!」
「うわっ!」
「アルカ…はっ、早くスタージュエルを!」
「うさぎ座の力よ!」
「くじゃく座の力よ!」
「いるか座の力よ!」
「さぁ、メラク!!」3人が私を呼ぶ。必ずスタージュエルを…地球に届ける!
「おおぐま座の力よ!」
『スタージュエルを、地球へ!』大きな光と共に、まるで流れ星のようにスタージュエルは各方面へ飛び立った。全部で77個、全てが集まった時、ベガとアルタイルが私達に恵みをもたらせてくれると伝えられている。スタージュエルのおかげでこの国は生きているのだ。だがその力を全て解放してしまった。
けれど、ブラックに奪われるよりはいい策であろう…。今の私にはこうする事しか出来なかった。
「よくも…よくも…ふっ。地球か。あんな星、ブラック様のお力があればあっという間に闇で包み込める。覚えていろ。この国も、地球も、全ての星を黒く美しく染めてみせる。ふははははは!」
そう言い残すと彼は消えてしまった。
「アルカス、お前たちは地球へ行き、プリキュアと共にスタージュエルを集めてくれ、頼む。」
「…プリキュアって誰なんだ?この国を救ってくれる伝説の戦士だって事は知ってるけど、地球には人間がいっぱいるんだろ?その中から探すなんてとても無理だ。」
「そうだな、少し待っていなさい。」私は自分の部屋へ向かう。あれを使えばプリキュアを探すのも難しくないはずだ。
作品名:スターサインプリキュア☆ 作家名:☆Milky☆