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スターサインプリキュア☆

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「ここが部長さんのお宅…。意外と普通なんだね。」
「え?」
「いやーなんというかもっとドーンみたいな…!」
あくまでこう…イメージなんだけど…すんごい豪華な一軒家で執事さんやメイドさんがいるような家に住んでるイメージが…私には何となくあった。
「星羅は小さい頃からずっとこのマンションで暮らしてるのよ。」
「とりあえずいきましょ、まずはロタ君を連れ帰る事を目的に。」
「俺は別に帰って来なくていいぞー?ゆっくり寝れるしご飯も総取りだしな!」
アルカスが鞄からひょっこり顔を出す。
「アルカス、そんなこと言っちゃダメでしょ。ロタ君の事心配じゃないの?」
「ロタも旅に出た方が根性が付くんじゃねぇの?ハハハ!」
「もう、そんな事言って…。」
でも私は分かる。アルカスもこんな事言ってるけどロタ君の事心配してる。
「そーよ!あの人何か怖いから今頃刺身にされてるかもしれないじゃない!」
「ピーコ…さすがにそれはないと思うわよ…。」
「あら、そうかしら。」
「あはは、とりあえず行こう!」
ピンポーン
『…はい。』
「あ、星羅?私よ!」
野木先輩がインターホン越しに部長さんに声をかける。
『何しに来たの?私に近寄らないでって言ってたの聞こえなかった?』
「あ、あのね、ロタ君に会いたいの。会わせてくれない?」
『何の用?伝えるわ。』
「あ、えっと…その、相武さんが心配してるからそろそろ連れて帰りたいなーって。」
『大丈夫。彼は自分の意思でここに留まっているから。そうでしょ?あなた。』
『は、はぃぃぃぃぃ!』
ロタ君の声が恐怖(?)で震えているのが分かった。
「お、お願いだから星羅…。」
「あ、あのどうか少しだけでもお話しできませんか!?」
私もつい声をかけてしまった。
『…!あなた達までいるの?懲りないわね。いい加減放っといてくれる?早く帰って!』
「そ、そうはいきません!ロタ君がここにいる時点でこれは私達の問題でもあるから…!」
『この子はそのうち返すから、今日は帰って!』
「お願いです、部長!出て来て下さい!お願いしますって!」
「あんたらそこで何してんだい?」
横を向くとこのマンションの住人と思われるおばあさんが買い物袋を下げて立っていた。
いかにも買い物帰りな感じだ。
「え…あ、あのすみません…。」
「大声でうるさいったらありゃしないね。蒲生さん家に用事かい?」
「あ、はい…まぁ…。」
「星羅ちゃんいるのかい?」
そう言ってそのおばあさんは買い物袋を一旦置き、ドンドンドンとドアをノックする。
すると部長さんが玄関から直接出てきた。
「板垣さん…。」
「珍しいじゃないか。あんたが友達といるとこなんてあたしゃここ数年見た事ないね!
あんたてっきりお母さんが死んで塞ぎ込んでるのかと思ったんだけど良かった、安心したよ!
はいこれ、芋ようかんだ。食べようと思って買ったんだがこんだけ大勢いるならあんたらで食べな。」
そう言って板垣さんは袋から芋ようかんが入った箱を部長さんに手渡した。
「あ、ありがとうございます…。」
「んじゃ、またね。」
そう言って板垣さんは袋を持って自宅へ入っていった。部長さんのお隣だったようだ。