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スターサインプリキュア☆

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「覚えてないか?星羅も数回あった事があるだろう。最後に会ったのは…お葬式の時だったと思うが…。」
「…。だから何?その仲間が手伝いに来てた訳でもないし、何も関係ないじゃない。」
「いいや、彼女達は確かに仕事もあってすぐに会える立場ではなかったけれど、よく互いに連絡を取り合っていた。病気が分かってからもずっと彼女達が心の支えだったんだ。おそらく僕以上に、ね。」
「ちょ、ちょっと待ってよ!病気が分かってからってどういう事!?お母さんは急に倒れて、それで…。」
部長さんはシチューを食べるのをやめて立ち上がり、お父さんの方を見た。
「…そうだったな。もう、話してもいいだろう。
お母さんは倒れる2年前からもう、長くないとお医者さんに言われてたんだ。」
「そんな…聞いてないわ!」
「すまない、お母さんに言われてたんだ。星羅には言わないで欲しいって。」
「で、でも…ずっと元気だったじゃない!病気だったなんて全く分からなかった…気付かなかった…。
どうして…。」
「お母さんは本当に星羅の事が大好きだったんだよ。
特に星羅の笑顔が大好きで運動会とか学校行事にはいつも星羅が大好きなおかずを朝早くから起きて作ってたし、星羅のためにっていつもそれだけを考えて生きていたんだ。
病気になってもそれだけは変わらなかった。
最初は僕は、星羅にもちゃんと話した方がいいんじゃないかって言ったんだが、お母さんは私の事を話せばきっと星羅はすごく心配してしまうし、病気だってもしかしたらいつか治るかもしれないから私が話すまでは言わないで欲しいって言われてな…。お母さんが亡くなった後、僕は何度か星羅に話そうと思っていたんだが…なかなか話すきっかけが見つからなくて…。僕も仕事が忙しいという理由でお母さんや星羅とちゃんと向き合う時間を作って来れなかったのかもしれない。本当にごめんな…。だから、お母さんが死んだのは星羅のせいでも何でもないんだよ。だからもう、自分を責めないでくれ、星羅。」
そう話す部長さんのお父さんの目には涙が浮かんでいた。
「…何よ。今更そんな事言われたって…どうしようもないじゃない!
そういう事はもっと早く…早く言ってくれなきゃ…私は…私は…。」
そう言って部長さんは黙って下を向く。
「すまない…星羅…。」
「春菜…悪いけど今日はこの人達連れて帰ってくれる?」
「分かったわ…。星羅、その…」
「私は大丈夫だから。今日は色々と考えたいの。1人で…。」
「待ってるからね、私。」
「すみません、皆さん…。皆さんまで…。」
部長さんのお父さんも立ち上がって申し訳なさそうに頭を下げる。
「いいんですよ、おじさん。気にしないで下さい。さ、あなた達帰るわよ。」
『は、はい!』
私達はペコッとお辞儀をして先輩に続き部長さんにの家を後にした。
私達はお互いに無言でただただ歩いていた。
部長さんはずっとお母さんの代わりになろうって1人で何でも頑張ってきたんだ。
誰にも何も言わずにずっと…。
私はこれから部長さんに何が出来るんだろう。
少しでも力になれたら…いいのにな。
そんな事を考えながら10分ほど歩いたところで、アルカス達が急に鞄から出てきた。
「大変だ!ダークマターの気配がする!」
『え!?』
「ど、どこからよ!」
「向こうの方から…。」
ハルちゃんが振り返って指を差す。
「私もそう思う!」
ピーコちゃんも同じく振り返る。
「あっちって…まさか…。」
「今私達が歩いてきた方よね!?」
「星羅が…おじさんが危ないかもしれないわ!行きましょう!」
野木先輩の声と共に私達は今歩いてきた道をまた走り出した。
少し走るとだんだん辺りは真っ暗になってきた。確かに嫌な気配がする…。
「星羅!!!」
野木先輩がそう叫ぶと共に前方に部長さんとロタ君。そして…あれは、ダークマター!?
「春菜!」
部長さんもこっちへ向かって走ってくる。
「お父さんが…お父さんを助けて!お願い!!」
「星羅…!」
「マー――ター――!」
電信柱がダークマターになっているようだ。
もしかしたら部長さんのお父さんの光を奪って…?