魔法と恋と世界の平和
エンジュ
「でも、ダメだったわ。何をしても無意味だった」
ユーノ
「それで、剛は?」
エンジュ
「武器を構えたわ。他の誰かが傷つく前に自分がやるって言って」
ユーノ
「なんで止めなかったのさ!」
エンジュ
「私だって止めたかったわよ!でも、でも!剛にあんな顔であんなこと言われて、止めれるはずがないでしょ!!」
ユーノ
「なんて言われたの?」
エンジュ
「泣いてるのに・・・無理して笑顔を作って・・・「僕にはエンジュがついててくれるもん。なのは、ユーノ、他の皆だっているから平気だよ。エンジュは・・・僕の家族だもん♪」って言うのよ!?私は剛を子供のように見すぎていたわ」
ユーノ
「どういうこと?」
エンジュ
「剛は悲しいのに、それでも必死に、自分の出した答えを貫いていたわ・・・」
ユーノ
「でも、大切な家族を失うことは辛いはずだよね?」
エンジュ
「ちゃんと謝ったわ。「私のせいでこんなことになるなんて・・・本当にごめんなさい、剛・・・」ってね」
ユーノ
「剛はやっぱり怒ってたよね?」
エンジュ
「それが微笑みながら言ったのよ。「エンジュは悪くないよ。これは事故なんだから・・・エンジュは・・・悪くない・・・グスッ」って。私は何も言わずに剛を抱き締めたわ。謝罪を込めて」
ユーノ
「剛は本当に優しいね・・・」
エンジュ
「ええ。そして、とても強い子よ」
ユーノ
「話してくれて、ありがとう。なのはから聞かれたら、話しておくね」
エンジュ
「よろしくね。私は剛が帰ってきたら、一緒にジュエルシードを集めに行ってくるわ。昨日、約束したのよ。早くジュエルシードを集めて、二度と同じことがおきないようにしようって」
ユーノ
「剛には敵わないね」
エンジュ
「まったくよ」
ユーノ
「なのはがそろそろ帰ってくるから、帰るよ」
エンジュ
「ジュエルシードを見つけたら、連絡ちょうだい」
ユーノ
「了解」
そういうと、ユーノは玄関を出ていった。
作品名:魔法と恋と世界の平和 作家名:ソディア