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機動戦士ガンダムRS 第36話 決意の砲火

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 アイリス曹長は、袖を引っ張ってリクリエーションルームを後にした。
引っ張られているサオトメは、状況を掌握できなかった。
ステファニー軍曹は、そんな光景を見て苦笑していた。

           ※

 アイリス曹長は、サオトメの軍服の袖を引っ張って当ても無く歩いていた。
「アイリス曹長?」
 サオトメは、思わず声をかけた。
「何ですか?」
 アイリス曹長は、不機嫌そうに返事をした。
「何で袖を引っ張ってる?」
 サオトメは、今の状況を質問した。
「引っ張ってみたくなったからです」
 アイリス曹長は、不機嫌そうに答えた。
「アイリス曹長?」
 またしばらくしてサオトメは、声をかけた。
「何ですか?」
 アイリス曹長は、やはり不機嫌そうに返事をした。
「どこに行くんだ?」
 サオトメは、行き先を質問した。
その質問にアイリス曹長は、冷静さを取り戻した。
しばらく考えたが元から考えていなかったのか答えられなかった。
「ステファニー軍曹とあんなに楽しく話をなさって」
 アイリス曹長は、妬いていた。
サオトメもそれに気づいた。
「違うよ。
ただステファニー軍曹に悩みをぶつけてただけだよ」
 しかしサオトメの弁明は、火に油を注ぐようなものだった。
「そうなんですか。
どうしてその悩みを私に話してくれなかったんですか?」
 アイリス曹長は、怒りながら迫ってきた。
「理由は、リクリエーションルームにお前がいなかったから。
でもそれでも悩みを聞きたいのであれば俺は、今度から君を探すけど」
 サオトメは、アイリス曹長に提案した。
「今度からそうしてください」
 アイリス曹長は、うつむきながらお願いした。

            ※

 アークエンジェルでは、ラミアス艦長がモビルスーツデッキに全クルーが集合するように命令した。
キラ大尉もフリーダムガンダムの調整を中止しコックピットから出た。
そのときラミアス艦長を見かけた。

            ※

「間もなく政府より重大な発表があります。
国民の皆様は、どうかどなたもこの放送をお聞き逃しのないようご注意下さい」
 街では、ニュースキャスターが一言一言重く発表した。

            ※

「現在このオーブへ向けコロニー軍艦隊が侵攻中です」
 ラミアス艦長がクルーの前でオーブの現状を説明した。
皆は、驚いたり納得したりしていた。
「地球軍に与し共にコロニー連邦共和国を討つ道を取ったというのが理由です」
 ラミアス艦長がコロニー軍艦隊の侵攻理由を述べた。
「やっぱり」
 ジャッキー軍曹は、予想できていた。
「コロニー政府は、あくまで中立の立場を貫いてほしいということで現在も外交努力を継続中ですが残念ながら現状のオーブ政府の対応を見る限りにおいて戦闘回避の可能性は非常に低いものと言わざるを得ません。
オーブは、全国民に対し都市部及び軍関係施設周辺からの退去を命じ不測の事態に備えて防衛態勢に入るとのことです。
これに伴いオーブ駐留の地球軍艦隊も応戦します」
 ラミアス艦長は、戦う決心をしていた。
「回避不能となれば明後日0900戦闘は、開始されます」
 皆の士気は、十分高かった。
「私のような頼りない艦長にここまで付いてきてくれてありがとう」
 ラミアス艦長は、部下たちに頭を下げた。

            ※

 キラ大尉は、アークエンジェルの廊下を歩いていた。
「キラ」
 そのときカガリに呼び止められた。
カガリは、かなりあわてていた。
「ちょっと落ち着きなよ。
そんな服を着てる人が慌ててるとみんなが不安がるよ?」
 キラは、カガリを落ち着かせた。
「え?
そ、そうか。
そうだな。
いや、でもオーブが戦場になるんだ。
こんなこと」
 カガリは、祖国が戦場になりそうなことに悲観になっていた。
「でも正しいと思うよ。
僕は、オーブの執った道を。
大変だと思うけど」
 キラは、オーブが取った道の正しさを説いた。
カガリは、その言葉に頭を上げた。
「コロニー軍のやり方は、やっぱり許せないよ。
だからカガリも落ち着いて。
出来るかどうか分からないけど僕も護るから」
 キラは、カガリに1人ではないといった。
「アスランもいるし皆もいる。
皆もカガリが護りたいオーブを護るから」
 キラは、カガリの双肩を軽くしようとした。
「キラ」
 カガリは、感極まってキラに抱きついた。
キラは、なれない行為に戸惑っていた。

            ※

 マーネリー軍曹とミサキ中尉が恋愛話で盛り上がっていた。
「そういえば中尉は、誰か振ったことってあるんですか?」
 マーネリー軍曹がミサキ中尉に質問した。
「あった、あった。
あれは、正直しんどかった」
 ミサキ中尉は、当時の状況を思い出して疲れ顔になった。

            ※

 当時ミサキ少尉は、マン・マシーンの操縦訓練を行っていた。
その同僚から告白の手紙を受け取った。
しかしミサキ少尉は、ろくにその同僚と会話もしたことがなかった。
しかも悪いことにミサキ少尉のチームだけ呼び出した時間のすぐに臨時訓練が入っていた。
 ミサキ少尉は、さっさと断って訓練所に行こうと考えていた。
指定された場所に行くと既に相手がいた。
「来てくれて本当にありがとうございます。
手紙を呼んでくれたんですね」
 相手は、まずは来てくれたことに感謝した。
「はい。
読ませていただきました。
本当にありがとうございます」
 ミサキ少尉は、営業的にいった。
「それで回答なんですかお気持ちは、うれしいんですがお付き合いはできません。
ごめんなさい」
 ミサキ少尉は、きっぱりと断った。
「ちょっと待ってください」
 相手は、状況を理解できなかった。
「色々考えたんですが見ず知らずの人と付き合うのは、どうかと思いまして」
 ミサキ少尉は、見ず知らずの人と付き合うことができなかった。
「そ、そんなバカな」
 相手は、状況を認めたくなかった。
「本当にごめんなさい。
私は、この後臨時の訓練が入っていますのでこれで失礼します」
 ミサキ少尉は、そう断るとその場を去った。

             ※

 マーネリー軍曹は、その状況を思い浮かべて苦笑いした。
「本当に大変だったのがその後でその人が半分ストーカーになっちゃって」
 ミサキ中尉の告白にマーネリー軍曹が驚いた。
「それが隊の中で有名になってそれで助けてくれたのが今の彼なの」
 ミサキ中尉の受難話は、いつの間にかのろけ話になっていた。
「じゃあ今の彼氏と付き合うきっかけになったのは、ストーカーのおかげということですか?」
 マーネリー軍曹は、そんな漫画のような話を信じられなかった。
「まあ、そうともいえるわね」
 マーネリー軍曹の指摘にミサキ中尉は、困り果てた。

             ※

 η艦隊所属ロンバルディアのブリッジでは、カインズ艦長が腕時計を見ていた。

             ※

 カガリは、国防総省の司令室で何とか落ち着き座っていた。
しかし気になるのは、時間だった。

             ※