宇宙戦艦ヤマトのその後 3
古代は非常階段を降りながら写真?結婚?と考えていた。そのまま地上まで降りるとそこで見合い、という言葉を思いつく
「…ユキに見合いが?」
中央病院の建物を見上げながらそう呟くき正面玄関にこっそり回るとユキより一回り小さな女性が出てきてロータリーに並んでるタクシーに乗り込むと駅の方へ向かって走り出した。
古代は自分の中途半端な立場をどうしたらいいのか分からずにいた
<<古代くんが死んじゃう!>>
真田さんはユキがそう言って止めたのにもかかわらずコスモクリーナーを操作し始めた、と言った。
それは明らかに…直接ではないがユキが俺に好意を抱いてると思っても間違いないと言ってるのと同じ。そして地球を見た時ユキは俺の腕の中で息を吹き返しそのまま抱いたままでもイヤとは言わなかった。
俺はいくじなしだ。兄さんのように全てを捨ててユキをかっさらう覚悟なんて出来ていやしない
古代が中央病院を眺めていると佐渡がそれに気付き近寄って来た
「古代、ユキに会っていかんのか?」
古代は佐渡が横に来たのもわからないくらいぼーっとしてたのでびっくりして
「…!佐渡先生、急に…びっくりしました…あ、お疲れ様です、泊まりですか?」
古代が慌ててあいさつすると
「ユキが心配なんじゃろ?会っていけばいいじゃないか。どうしてこんなところで立ってるん
じゃユキもお前さんに会いたいじゃろて。みんなが会いに来てもやっぱりお前さんに会い
たいんだよ。こっそり会っていくか?」(佐渡)
「…いえ…もう遅いですし…それに今ユキの寝顔一番見たくないんですよ。」(古代)
「そうじゃろうな…」
佐渡はそう言うと“わしは行くところがないからずっとここにいるんじゃ”と言いながらカッカッカと笑い“いつでも来なさい”と言って中央病院に戻って行った
下から見るとユキの部屋は暗く寝ているように見える。きっとユキは泣いているだろう。最愛の家族とうまくいかないのだから歯がゆいだろう。古代にしたら心配してくれる家族の存在も喧嘩が出来る家族もうらやましいのだが…
古代は肩を落としながら寮へ戻って行った
作品名:宇宙戦艦ヤマトのその後 3 作家名:kei