宇宙戦艦ヤマトのその後 3
ユキは昨日母親に“しばらく来ないで”と言ったもののちょっと言い方がきつかったかも、と気になってゆっくりベッドに寝ている気分ではなかった。けがの状態も思ったよりひどくなかったので固定器具は取れて下手に動かすと痛みはあるが普通にしていれば大したことない痛みだった
病室の下では入院してる子供たちが散歩していた
(あれぐらいの時はまだ家族で暮らしてたっけ…)
ユキの通っていた小学校は国立の小学校で低学年の時に試験を受けて特別コースに編入した。ユキはずっと幼い頃から医師になりたいと思っていて飛び級のチャンスがあればいつでも試験が受けられるよう準備をしていた。親が通わせてくれていた塾も講師とこっそり相談し勝手にカリキュラムを変更して小学3年生の時には高校で習うような数学を理解していた。
そしてチャンスが訪れる
小学6年の夏に目的は公表されなかったが実力試験を政府が行った。
その後も数回、個々の実力を試すような試験が不定期に行われた
このときユキは今まで培った実力を発揮し大学進学レベルまで飛び級したのだった。
クラス担任と政府担当者と面談しユキの希望を聞きどこの大学に入学するのかそれが決定するまでユキは両親に黙っていた。
中学へ進学するために年が明けたころから準備を始めようと両親が動き出した頃ユキは
「私今の付属の中学へ行きません。〇◎大学の医学部に通います。すべて試験は終わっ
ています。学費は国が全て負担してくれるとの事です。小学校の卒業式の後寮へ入りま
す。卒業式の二日後に荷物を取りに来る、ですって。」
ユキはそう淡々と話すとじゃぁ、と言って部屋に入って勉強を始めた
両親は余りにも急だったので返す言葉もなく2人で口を開けておどろくだけだった
(あの時もすごい反対されたっけ…出ていくなら一銭も出さない!って言われて小遣いも
なくて新しい服も買えなくて…ちょっと辛かったっけ。でも生活に必要なものはすべてそろ
っていたからあまりお金は必要じゃなかったし…)
そのうち両親もユキに根負けして毎月少しずつ小遣いが振り込まれるようになった
しかし遊星爆弾が頻繁に落ち始めると看護師が足りないという話をどこからともなく聞いた。
ユキは大学側に相談し一日も早く現場で働きたいと願い出て志望先を看護師、とした。しかし
今までの知識が看護師になるには充分だったので学校に通わなくてもいい時間が出来たことと奨学金が余る、との事で特別に宇宙戦士訓練学校へ通わせてもらえることになった。
そこで基本的な戦闘訓練、飛行訓練を受け一般の訓練生よりいい成績をおさめるまでになっていて月で行われた艦載機の訓練も難なくこなしコスモガンの扱いも一般の訓練生並になり訓練を終えたユキは中央病院へ勤務することとなった
そして古代と出会った
なぜ古代なのかよく言い合いもした。本当に人より怪我が多くて心配させられた。でも古代くんの周りにはいつもたくさんの人がいた。いつの間にか目で追ってる自分に気付いた…
<<古代くんが死んじゃう!>>
きっと古代くんは真田さんから私がコスモクリーナーを作動させた理由を聞いてるはず。
ずっと暗闇で一人でいてふと目の前が明るくなったなって思ったら古代くんの腕の中にいて…
作品名:宇宙戦艦ヤマトのその後 3 作家名:kei