宇宙戦艦ヤマトのその後 5
2台に分かれエアカーに乗っていると真田から連絡が来た
<古代、聞こえるか?岡本のエアカーは見つけたが自宅に向かって走ってる様子がない。
助手席にユキの姿がない。ひょっとしたら後ろの荷台に閉じ込められてるかもしれん。
今から追ってるポイントを送るから来てほしい。岡本のエアカーに追尾マーカーしたから
悪いが途中で拾ってくれるか?この付近でタクシー降りる。>
少しすると今真田たちの走ってるポイントがリアルタイムで送られてきた。古代はそれを備え付けのナビに転送すると自動でポイントの方へ向かい走り出した。後ろを見ると太田も同じことをしている。転送してるのは相原だ。
「随分郊外に向かって走ってるな…」
島がつぶやくように言った。古代は無言だった
「落ちつけ古代。…と言っても無理だとは思うけど…」
島が前を向きながら古代にそうつぶやいた
「きっとユキは無事だ。」
島もそれを信じてる、と言ってるような感じだった。しばらく走ると真田と南部が待っていた。
真田は島の、南部は太田のエアカーに乗ると遅れを取り戻すかのようにスピードを上げて追いかけた
岡本は高速に入りさらにスピードをあげナゴヤエリアまでやってきて高速を降りた
「…ここは岡本の両親が今住んでるところだな。何をしに来たんだろう…」
真田は南部が調べた情報のデーターを片手に後部座席から岡本のエアカーを凝視した
ユキを拉致した岡本はエアカーの荷台にあらかじめ持ってきていた毛布の上にユキを下ろすと腕を後ろ手に束ねバンドでしばり足も同様に縛った。足のバンドには自宅にあった8キロの小さなバーベルにつなぎ逃げられないようにした。そしてもう少し長く眠っていてもらうためにもう一度先ほどの薬を毛布に少ししみこませるとタオルケットを一枚かけて荷台に閉じ込めた
「…花嫁を両親に見せなくちゃ…」
そう言うと岡本はエアカーを駐車場を出た。古代が見たのはまさに駐車場を出ようとしたところだった
岡本はすぐ高速に乗らなかった。念のため尾行がないか確認するためである。
「両親に紹介したらその足でホテルに行こう。愉しい夜になりそうだ。」
岡本の顔は先日古代に殴られた痕が消えずまだ痛痛しい姿だった
「…顔の事何かと言われそうだな。まぁゆきちゃんが襲われて助けた、とでもいえばいいか
かあさんはユキちゃん見て喜んでくれるかな…」
少し自分のエアカーの後ろを走ってたタクシーが止まった。これで完全に尾行はないと思い岡本は高速にのった
作品名:宇宙戦艦ヤマトのその後 5 作家名:kei