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yamato…  古代とユキ 1

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  「随分簡単に買っちゃって平気なの?」

ユキは普段着るものがどちらかというとどうでもいい風の進がスーツを二着も買った事
がちょっと不自然に思えた

  「…実は島とココきてリサーチしたんだ。だってスーツとか買ったことないし。あ、
   でもそれは島も一緒でその時は島のスーツを買いに来たんだ。なんでもいとこ
   が結婚するとかで結婚式に出るけど着るものがないってなってさ。で、俺はココ
   に連れてこられたってわけ。で、その時島になんとなく見てもらってたんだ。」

二人は売り場の外れの小さな喫茶コーナーにいた

  「じゃぁ島君の見立て?」

ユキは売り場に二人で来てる様子を思い浮かべてふふふ、と笑った

  「…まぁ…そんなところ。アイツなんでかセンスいいよな。山本もちょっとうるさいん
   だ。訓練学校時代島と山本が適当に買ってきてくれていたからさ。自分でなんか
   選べなくなってるかも…」

進はそういうと恥ずかしそうに頭を掻いた

  (ホント、ヤマトに乗り込んでる時と同一人物かわからなくなるときがあるわ)

ユキはそう思いながら残り少ないコーヒーに目を移した

  (コーヒー飲んだらもう帰っちゃうんだろうな)

すっかり酔いも覚め明日の仕事に思いをはせる

  (明日は長官が午後出勤だから私も同じで平気ね。帰ってもあわてなくて大丈夫)

ユキがいろいろ考えてると進が声をかけてきた

  「ユキ、ちょっと今一緒に行ってほしいところがあるんだけど…ちょっと遠いけど明日
   大丈夫?」

ユキは久々に会えてしかもまだ一緒にいられると思うとうれしくて満面の笑みで
うなずいた。進はテーブル席で清算を済ませると残っていた紅茶を飲みほして先程
購入した服を持つと喫茶コーナーを出た


  「三浦の…両親と住む予定だった部屋に行きたいんだ。訓練学校に入って…一度
   も行ってないんだ。行く時間なかった、っていうのもあるけど…」

進は寮のカードキーといつも一緒にホルダーに入れている地下都市のカードキーを
握りしめた

  「入って…懐かしいもの見たら自分の気持ちが揺らぎそうで…行けなかった…」

二人は深夜で乗る人も少なくなったリニアのシートにすわっていた

  「なんの思い入れもない部屋だけど…入ったら出たくなくなりそうで…」

進がひとことひとこと考えながら話していた。ユキはそっと進の手を握り話を聞いていた


作品名:yamato…  古代とユキ 1 作家名:kei