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yamato… 古代とユキ 2

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三日後進は辞令を受け取った。

来月処女航海をする運搬船の護衛だ。行先は木星の衛星のタイタン、積荷は鉱石だ。


長官室で直接辞令を手渡されそれを懐にしまう。

  (とうとう古代君も行ってしまう…)

先日島に辞令が出たばかりなので時間の問題と思っていたが実際進が行ってしまうと
思うと気持ちが揺れた

キビキビした動きで進は長官室を出て行った。

  「すまんな、ユキ。」

深く長官席のイスに腰かけなおした藤堂がユキに向かってそう言った。ユキはおどろい
て振り返ると

  「一緒にいたいだろうが…」

そう言ってユキの入れたコーヒーを一口飲んだ

  「…いえ…仕事ですし古代くんが選んだ道ですから。」

ユキはそう言って頭を下げて秘書室に戻って行った


トレンチを給湯室に置いて自席に座ってこれからのスケジュールを確認すると今日の
予定はなく明日も午後から地上視察だけだった

不意にユキの端末に進からメールが入った

  <今日、急だけどご両親に挨拶に行こう。来月までには決着付けたいから>

ユキは両手を胸の前に組んで大きくうなずくと

  <<分かったわ。連絡しておくわ。今日は定時で上がれるから>>

そう返事を送るとすぐ進からメールが入って

  <一度戻って着替えられるか?>

進は例のスーツを着てほしいのだ

  <<大丈夫よ、用意ができたら連絡するわ>>

ユキはいよいよだ、と気持ちを新たにしてメールを送信した。進に買ってもらったスーツは
大切にクローゼットにかけてある。いつでも着られるように準備しておいたのだ

それからユキは明日の地上視察のプログラムを作るとそれを端末でまとめていった



作品名:yamato… 古代とユキ 2 作家名:kei