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yamato… 古代とユキ 3

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  「なんじゃ?ありゃ…」

余りのよいしょぶりにふたりが固まってると携帯が鳴りだした

  「島だ」

相手を確認して出ると

  〈よお、古代、出ちゃったな。しかもかなりでっかく〉(島)
  「新聞にしか出さないって長官言ってたんだぜ?なんだって…」
  〈しょうがないですよ、有名人だから。今どちらに〉(南部)
  「三浦だよ(ちょっとふてくされ気味)」
  〈ユキさんもご一緒?〉(南部)
  「そうだよ、いろいろあったし女子寮じゃ…」
  〈お前入れないしな!〉(島)
  「うるさいっ!…あ、島と南部、あれからどうした?」
  〈あぁ?任せろ、ちゃんとまとめてきたから。メール送っておくから後で
   確認してくれ〉(島)
  「でもよぉ顔が出ちゃったじゃねぇか~」
  〈一般人だけど一般人扱いされない部分はしょうがないだろうな〉(南部)

進は深いため息をついた

  〈まぁみんなのマドンナをさらって行ったんだ、それくらい覚悟しろ。じゃあな!〉

島の何とも言えない笑顔を残し携帯は切れた。ユキはそれを横でみてわらってる

  「マドンナじゃないけど…うん、元気出てきた!古代くんもいてくれるし、
   みんながいてくれる。うん!大丈夫!幕さんのクッキー食べよっと。古代くん
   紅茶買ってきたの。入れてくれる?」

進はしょうがないな、と頭をかきながら買ってきたミネラルウォーターを電気ポット
に注ぎ入れ沸騰するのを待った



  「…おいしい…」

サクッという軽い音をさせてユキの口の中でバターの味と卵の風味が広がった

  「店を持たせてやりたい気分だな…何て年上の方に失礼だけど」

ユキもうなずく

  「うん、紅茶も合う!おいしいわ」

甘いクッキーなので進は少し濃いめにお茶を出していた。二人はソファーに並ん
で座って食後のデザートの代わりに幕の内が持たせてくれたクッキーを食べて
いた。
ふたりはなんとなくテレビをぼんやりみていた。話題が少ないので進とユキの
話題がエンドレスで流れている。だんだんこの話の主人公は別にいてわたしと
あなたの話じゃないわ、と思えてくるほどだった。特にユキは長官の横にいる
自分が自分だと思えなくて不思議な感じだった

  「私って普段どんな風に見えるのかしら…」

ユキのつぶやきを聞いて進は

  「多分、きれいな人、だろうな。」

そう言ってそっと手を握った

  「俺なんかこの世の人だと思えなかったからな」

進は火星で見たスターシアの妹サーシアを思い出していた。最初見たとき余りの
美しさに島と固まってしまったこと、ユキに初めて会った時そのサーシアと瓜二つ
で驚いて見入ってしまったこと、ヤマトに一緒に乗り込むと知ってとても嬉しかった
事…

ユキはそっと進に寄り添うと

  「まさか人生を賭けた航海で自分の人生が決まるなんて思わなかったわ」

人生を賭けた航海というのはユキだけではない。ヤマトに乗り込んだ乗組員
全員の気持ちだっただろう。あのイスカンダルで命を落とした藪達も………

  「正に…自分たちで切り開いたんだよな…」
  「そうよ、負けそうになっても諦めなかったから…」

マドンナの微笑みは美しかった。進はそっとユキにやさしいキスをした









作品名:yamato… 古代とユキ 3 作家名:kei