yamato… 古代とユキ 6
エアカー2台を使ってパーティー会場に着いた。
すでに真っ赤なカーペットが敷かれてエアカーの扉をドアボーイが
開けると先にユキが下りて扉の所に立つと藤堂が下りてきた。
ユキが下りた瞬間からすごいフラッシュがたかれた
「「「森さん、おめでとうございます!」」」
「「「その姿は古代さんに見せましたか?」」」
ユキは何も聞こえないふりをして長官と一緒に建物の中へ入って行った
長官と日本の首相は並んでVIPを迎え入れるために会場の入り口に
たちユキと日本のファーストレディは長官と首相の横に並んで立った
最初に皇族が来て写真を撮りそれから順に写真を撮ると会場へ入り
パーティーが始まった
「始まったな…」
会食の会場を見渡せる控室でクルー達はいた。会場の外の様子は
ブラックタイガー隊がメインで見ている。
会場内には少し離れたところに報道陣がいてそれをSPが監視して
いる状態だった。
「報道陣にテロが紛れ込んでたらわからないよな…」
島がそうつぶやくと
「そうだよな、カメラなんかでかくていろんな機材持ってるから
一応検査はしてるけど何か持ち込まれてもわからないかもな。」
南部がいつもより厳しい眼で見ていた。
「ひょっとしたらこの中にあのペンを調達したやつがいるかも
しれないんだぜ?」
「南部…」(加藤)
「大丈夫だよ、一人で先走ったりしないから…」
会場は食事が並びにぎやかに食事会が始まった
「ユキ、大丈夫か?」
藤堂が隣に座るユキに気を使って声をかけてきた
「長官、大丈夫です…が、すごい緊張しますね。ドレスを汚しちゃ
いけない、っとも思うし周りにも注意しないといけないし。」
ユキが口元を押さえながらそう言うと
「ははは、大丈夫だよ、多分食事中は何も起るまい。ゆっくり
食事しなさい。きっと食事が終わればマダムがきてユキは
食事どころじゃなくなるだろうから。」
藤堂はそう言うとワインを一口飲んだ
「私とユキにはノンアルコールで、となっている。」
「え?そうなんですか?じゃぁ遠慮しないで大丈夫ですね?実は
すっごくのどが渇いてたんです。」
ユキが嬉しそうに言ながら飲むと
「私は残念なんだがな」
藤堂がそう言って笑った
やがて食事が終わると並んだテーブルの先の少し広いフロアーに人が散り
始めた。フロアーの隅には軽いアルコールが並びバーテンダーも数人いた
「ユキさん、お食事終わりました?よろしければあちらで少し…」
エミリーが声をかけてきた先にはマダムが数人輪になって話をしていた
「みんな、あなたを待っているの。ステキなドレスね、よくお似合い
だわ。さぁ…ミスター藤堂、彼女をお借りしますね。」
ユキは困った顔を藤堂に見せたが軽く会釈をすると立ち上がりマダム達の
いるところへ向かった
「あ~あ~ユキさんまた捕まっちゃった。そうそう、北米のSPの
中に知り合いっぽいのがいて…」
太田がリストを見ながら言うと
「え?知り合いだったの?」
島が聞くと
「いや、確認したら俺の優勝かっさらっていったヤツなんですよ。SP
の履歴見たときあれ?って思ったんですけど…で、さっきちょっと
声掛けたらやっぱり覚えてて…あいつ、ユキさんの事ばっかり
聞くんですよ、ひょっとしたら…って思ったんですけど…」
太田がちょっと心配そうに言った。島はエミリーのそばにいるSPを見た
「太田、あいつちょっといい男じゃないか?」(島)
「えぇそうなんですよ。ファンもたくさんいて…会場内は黄色い声
もありましたよ。俺らは日本チームはなんてったって騎兵隊ばかり
だったから黄色い声も何もなかったんですよねぇ…」(太田)
「ほら、マダムのグループのすぐそばにアイツいるだろ?古代心配
してるんじゃないか?」
島がそう言うので太田は進の様子を見た
「ユキさんの方チラチラ見てますけど…どっちかといえば相原の方が
慌ててる感じですね。ユキさんのうしろ、アイツに取られちゃいま
したし…そうそう、アイツ…ケリー、って呼ばれてました。」
太田はそう言いながら相原で大丈夫かなぁともう一度つぶやいた
作品名:yamato… 古代とユキ 6 作家名:kei