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yamato… 古代とユキ 7

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  「ユキ?ユキ!」

深い眠りについていた進が起きてガバっとユキに抱きつくと泣きながら

  「生きてたんだね?よかった…本当によかった…」

そう言って強く抱きしめる。その力強さが苦しいけど暖かい…

  「古代くん…」

ユキはそっと進の背中に手を回すと進はキスをしながらユキをそのまま押倒した

  「ユキ…誰よりも好きなんだ。」

二人の指が絡み合う

  「私もよ…」

ユキの瞳から一筋の涙がこぼれた

  「泣かないで…」

優しいキスは深いキスへと変わっていった


















 

心地良い気だるさを感じながら進はだいぶ前に起きていて腕の中で眠るユキの寝顔を見ていた。少し前はユキが寝てると息をしてるか心配だった事を思い出した

  (俺も少しは進歩したかな?ユキと一緒に歩いていけるだろうか?)

ユキのきめの細かい肌をそっとなでた

  (岡本の事、忘れてくれ…)




  「おはよう」

ユキの眼が覚めた

  「おはよう」

ユキが恥ずかしそうに進に寄り添いながら言った。ユキのきめの細かい肌をなぞるかのように背中を触り首筋に舌を這わせ何度もキスをした。時々ネックレスがジャマをする

  「あ…朝…起きな…くっちゃ…あん…古代…く…ん…だめ…」

くすぐったいのと少し違う感触がユキの吐息に表れる。

  「ユキ…きれいだよ、すごく…」

進の手はユキの敏感な部分を触り唇はその吐息を塞ぐようにユキの唇を塞いだ








  「お昼になっちゃった…」

ユキがシャワーを浴びてリビングに来ると紅茶のいい香りがしてきた

  「飲む?」

牛乳で作ったロイヤルミルクティーがテーブルに二つ置いてあった

  「牛乳がそんなに甘くないからちょっとお砂糖入れるとおいしいよ。
   ホイップクリームがあるともっとおいしいんだけどなかなか手に
   入らないからね。」

ユキは“いただきます”と言いながらソファーに座ってカップを持った

  「いい香り…」

昨日の事は何もなかったかのような穏やかな午後…

  「おいしい…これ、どうやって作ったの?」

ただ牛乳を入れただけのミルクティーとは全然違ったのでユキはその
おいしさに驚いてしまった

  「ヒミツ…」

そう言いながら進はユキに向かい合って座っていたが横に座りなおした

  「昨日はごめんなさい…」

ユキは進の顔が見れずカップを見ながら謝った

  「ん?」(進)
  「変なこと自分から聞いておいて…」(ユキ)
  「あぁ…いいよ、そんな事…」

進はどうしてそんな事を聞くのかと聞きたかった

  「私ね、まさか自分がこんな風にヤキモチ妬くなんて思わなかったの
   古代くんが私をギュッって抱きしめてくれてすごく幸せな気持ちにな
   るんだけどふと…」

ユキの言葉が一瞬つまった

  「ふと?」

進が繰り返すように聞くと

  「この古代くんの暖かさを他の誰かが知ってるのかと思うようになっちゃって」

ユキは飲みかけの紅茶をテーブルに置いた

  「過去は変えられないのに…それは自分が一番わかってたのに…」
  「ユキ…」

進もテーブルに紅茶を置いた

  「死の直前に告白されたんだ…」

進の突然の一言にユキは驚いて進の顔を見た

  「大きな海戦を挑むのに地球防衛軍はあちこちから戦艦を集結させて出航し
   た中に俺らが繰り上げ卒業して最初に配属になった時のチーフのチームが
   組まれていた。俺はそのときすでに砲手に転属していたけど最初は艦載機
   乗りとして配属されてて…その時のチーフだった人…俺らはまだ17歳
   だったからなのか…月面基地で見送りで…」

進は言葉を選びながら少しずつ話した。ユキが傷つかないように…

  「途中、ガミラスの駆逐艦が突然現れて空母がやられたんだ。それがチーフ
   の乗っていた空母で…チーフがいた場所が悪くてもう逃げられないところに
   いて覚悟を決めたところで俺にメールが届いていたんだ。
   苦しい息の下で一酸化炭素中毒症状の頭痛と闘いながら最後のメールを
   送ってくれた。
   俺も苦しかった。その時の俺はそのチーフの事が好きだったから…
   でも俺にはやらなきゃいけない事があったから…もしチーフが生きていても
   その気持ちには答えられなかったと思うんだけどその時の俺はさまだまだ
   ガキだからどう答えたらいいのかわからなかったと思う。」

進はユキの手を握った

  「もし…チーフが生きていても俺にはユキしかいなかったと思う。」
  「どうしてそう思うの?」

ユキが首を傾げて聞く

  「なんでだろうね?」

進はそう言うと少しさめてしまった紅茶を一気に飲んだ



作品名:yamato… 古代とユキ 7 作家名:kei