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yamato2 それから 2

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  「ふぅ…」

ユキは心も体も重たかった。

  (いけない…ちゃんと休まないと…だけど南部くん、大丈夫かしら…)

病室の前を通ると気になってついノックしてしまう。

  「はい」

中から返事が聞こえた。

  (起きてるのね)

そう思いながらユキは“お邪魔じゃない?”と言いながら笑顔で南部の病室へ入った。

  「ユキさん、そんなに出歩いて大丈夫ですか?顔色良くないですよ。よほど
   俺の方が顔色いいですって。」

顔色の悪さに南部が心配する。

  「え?そんなに悪そう?」

“お化粧してないからよ”と言いながらほほに手を当てため息をついた。ユキはしまった、と思ったが南部は少し笑いながら話し始めた。

  「ユキさん、いいんですよ…多分島は自分で聞いてきます。知らない
   事があるのが許せないタイプだから…古代に聞くか…ユキさんに聞くかは
   わかりませんが…放っておきましょう。悩んでる時に声をかけられるの
   余り好まないヤツだし…あ、相原は悩んでる時に声かけないとダメな
   タイプなんですよね…古代は…抱えちゃうタイプ…太田もそうだけど
   太田は自分で納得するまでいろいろ試して流すタイプだけど古代は違う…
   あいつはいつまでも抱えて…他の人と共有できないと思ってる重いタイプ
   ですよね?(ユキの顔を見る)性質の悪いヤツですよ。ユキさんもお守
   大変でしょう?(ユキが頷く)島も俺らが付いてれば大丈夫です。
   だからユキさんも…寝てください。ユキさん倒れたらヤバイ奴が一人
   いるでしょう?あのバカ…もとい、艦長代理の為にもちゃんと休んで
   くださいね。」

いくつものチューブに繋がれてベッドにくくりつけられてる状態の南部だったが全てわかっているかのようだった。

  「そうね…困ったクンがいるわね…」

そう言って“南部くんが疲れちゃうわね”と言いながら立ち上がろうとしたが力が入らない。

  「ユキさん?」

ユキの異変を感じて南部が声を掛けた

  「ううん、何でもないわ。ごめんなさい、少しここで休憩させてくれる?」

  「どうぞどうぞ…みんながうらやましがりますよ…。ソファーにでもどっかり
   座ってくださいよ。」

ここはVIPルーム。ソファーもミニキッチンも付いている。

  「…ありがとう。」

ユキは体調が悪いのに気付いているのに知らんぷりしてくれる南部に感謝していた。




ユキはソファーに座ると気が緩んだのか睡魔に勝てずそのまま寝てしまった。南部はその様子を見てナースコールを押すと小声でユキが寝してしまったので毛布を持ってきてほしい事とそれを古代に知らせてほしいと伝えた。

南部はベッドにくくりつけ状態…進は車いすでないと移動できないので目が覚めるまでそのままにしておくことにした。

  「悪いな」

進が南部の部屋に車いすを看護士に押してもらいながら入ってきた。

  「なんだ、来たのか。せっかくユキさん独占できると思ったのに…残念。」

南部は本当に残念そうにそう言ったが
  
  「かなり疲れてるはずだ…血圧も低いんだろうな…自分の体のコントロールが
   できていない。しばらく外出禁止令、出したらどうだ?」

南部が心配そうに言った。

  「あぁ…医者に任せろ、って言ってるんだが…ヤマトに乗っていれば自分が
   診てあげられるのにって…やっぱり責任感から来てるんだろうか?」

進もどうしようもない、と大きなため息をついた。

  「まぁ古代も同じだからな…こればかりはしょうがないと思え…だけど
   ユキさん、島の様子がおかしい、って…お前も時々行って様子を見てやって
   くれよ。」
  「あぁ、もちろんだ。」

進が力強く頷く。

  (島は…このまま終わっちゃいけないんだ。俺たちと…一緒に飛ぶんだ…)













進は島を信じようと思った

















作品名:yamato2 それから 2 作家名:kei