永遠に…の傷跡 2
「忙しいのに悪いね。ちょっと頼みごとがあってね。」
藤堂は別の紙にこう書いた
ここは盗聴の恐れがあるので黙って聞いてほしい。
君は相原の指導員だったはずだな。これから先の事は絶対漏らしてはいけないことだ。
私は君を信用する。絶対内密で動いてもらいたいのだが…
伊藤という男は黙ってうなずいた
ユキの記事は読んだか?
伊藤は再びうなずいた
そのことに付いてこれからユキに詳しい話を聞くが君には別の事をしてもらいたい。
この記事の出所とくだらないがユキに関しての悪い噂が流れているとうまく相原に
伝えてほしい。ヤマトが無事帰ってきてユキが落ち着けば噂など消えてしまうだろう。
これはひょっとしたらヤマトを由と思っていない連中が起こしたヤマトを陥れるための
罠かもしれない。そんなおお事でなければいいのだが…
引き受けてくれるか?
伊藤は
「非力ながら…私でよければ…」
早速だが今日ユキに半休を与えた。今日の定時連絡は君に任せる。これからは
通信室で一人で連絡取ってほしい。 以上だ。
伊藤は藤堂の紙とペンを借りると
私も森さんを信じています。ヤマトとの連絡は任せて下さい。私の信用できる人間を
数名使っていいですか?
藤堂は一瞬難しい顔をしたが
大丈夫です。一緒に決死隊で戦いましたしその中で気になることを聞いたやつがいるんです。ひょっとしたらなにかわかるかもしれません。
「忙しいところ悪いが私の力になってほしい」
藤堂がそう言うと
「了解しました。全力を尽くします。」
「まぁゆっくりコーヒーでも飲んでいきなさい。せっかくあの子が入れていったのだ。」
伊藤は
「恐縮です。いただきます。」
そう言ってゆっくりコーヒーを飲んだ。これから大変なことになると思いながらも自分に任された大きな仕事を思うと震えそうになる手を必死に抑えてコーヒーを飲んだ。
藤堂はしばらくの後相原が藤堂家に出入りするようになるとは思いもせず伊藤に学生時代の相原の話をなどで雑談を少しした後戻って行った。
藤堂は伊藤が席を立つとこれで準備は整ったと思い自宅へと戻って行った。