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永遠に…の傷跡 3

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それから夫人とユキは静かに庭の花を見ていた。夫人はユキがホットミルクを半分ほど飲み終えると
  
  「さぁ少し休んだ方がいいわ。あの子専用の部屋が二階にあるの。案内するわ。」

そう言って立ち上がると

  「あ、でもホットミルク…」
  「いいのよ、無理して飲まなくても。半分も飲めたじゃない。冷蔵庫に牛乳は入って
   いるしさっきのスープも入っているから自由にレンジで温めて飲んでね。そうそう
   主人はさっき戻って行ったわ。くれぐれも仕事の事は今日は忘れて休むのように
   って言っていたわ。」

そう言って夫人はポットとコップを持ってきた。ユキが不思議そうな顔をしていると

  「冷たい水は体に良くないから湯ざまし代わりにお部屋に置いておくわね。
   設定温度は40度になってるから…」
  「なにもかも…すみません。」
  「いいのよ、そんな風にいわないで。主人も忙しい人だからいつも私はひとりなの。
   こうして誰かが家にいるって嬉しいのよね。だからゆっくりして。自宅のように
   ゆったりできないかもしれないけれど…なにか用事があったら下に降りてらっしゃい
   二階にもトイレはあるし…主人も私も自分の部屋は一階にあるからほとんど
   二階にはいかないわ。」

そう言って階段を上って案内されたのは手前の広い部屋だった。ベッドが一つとベッドの横にサイドテーブルが一つ。壁に面して小さなクローゼットとタンスがあった。タンスの中にはタオルが入ってるから、と夫人は言った。部屋には大きな窓があり横にはソファーが置いてあってリビングと同じ風景を上から見れるようになっていた。

  「トイレは廊下の突き当りよ。」

夫人はゆっくりやすんでね、と言って部屋を出て行った
作品名:永遠に…の傷跡 3 作家名:kei