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永遠に…の傷跡 3

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  「お世話になりました。」

藤堂の迎えの車が来たのでユキは藤堂と一緒に車に乗り込むと夫人にお礼を言った。
夫人は門のところまで見送ってくれて

  「今日も待っているわ。無理しないでね。」

そう言った。


  「ユキ、少しは休めたかね?休む暇もなく妻がせわしくするのではないかとちょっと
   心配していたんだが…」

藤堂が少し申し訳なさそうに言ったので

  「とんでもないです、長官。奥さまはとても優しくしてくれました。…そう言えば長官
   ずいぶんお戻りが速かったような気がしましたが…」

ユキが普通の女性から秘書官の顔に変わった

  「なにか問題でも起きましたか?」
  「ユキは何んでもわかってしまうな。いや、大騒ぎするほどの事ではない。大丈夫だ。」
  「あの、記事の…ことですか?」

一瞬藤堂が返事に困っているのをユキは察して

  「もしそれが理由だったら…私…」
  「ユキ、違う。いや…実際私も問い詰められたが私は事実を知っている。でもそれは
   私だけが知っていればいい。ユキは何も悪いことしていない。君は堂々としていな
   さい。これから出張とかはすべて同行すること。必要なものがあれば妻に買いに
   行かせるから…」
  「長官…」
  「…もし…ユキに何かあったら…私は古代…いやヤマトクルーに殺されてしまう!
   それだけは御免こうむりたいのでね…それに私の役目はユキを古代に返す事
   だと思っている。そう思ってるのは私だけではない。敵もいれば味方もいる。」

藤堂は笑いながらそう言うとペンを取り

  (通信担当の伊藤を頼りなさい。彼は相原を指導した信用できる人間の一人だ。
   ユキが不在の時ヤマトとの連絡員ということいなっている。)

ユキはそれを読んでうなずくと

  「大丈夫だ、一か月ほどでヤマトも帰ってくる」

ユキにとってその一月はとても長く感じられるだろうと思った。でもヤマトは40万光年の彼方から戻ってくるのだ。イスカンダルを思うととてつもない距離のように思えた

  「その間私の家にいるといい。妻も喜ぶしな。」

そう言って藤堂は端末に向かい仕事を始めてしまった。
作品名:永遠に…の傷跡 3 作家名:kei