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永遠に…の傷跡 4

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しばらくするとメインクルーがタラップから降りてきた
先頭に山崎、相原、太田、南部、島、真田…そして最後に古代。

全員藤堂に敬礼すると藤堂も答礼し

  「ヤマト只今帰還しました。残念なことに山南艦長が…」

古代が言葉に詰まると藤堂が

  「古代…今回も辛い戦いになってしまった。申し訳なかった。(全員を見渡して)諸君らの
   活躍のおかげで地球は救われた。礼を言う…本当にありがとう。大統領からもゆっく
   り休む休暇を与えるようにとの言葉をいただいている。追って通達を出すが諸君ら
   全乗組員に二週間の休養を与える。合わせて有給消化をするものは歓迎するから
   その旨を司令部あてにメールでいいから知らせるように。
   それと…古代…ユキをお返しする。後を頼んだぞ。」

藤堂の影に隠れるようにひっそり立っているユキを全員が見た。相原は目にいっぱいの涙をためて必死にこらえている。

  「長官…了解しました。」

心なしか進の声も震えていた。それを聞いた藤堂は安心したように敬礼するとそれでは、と言って乗ってきたエアカーで帰って行った。

ユキは藤堂とメインクルーの会話をただ見てるだけだった。

  (「裏切られて…かわいそう!」…私…古代君を裏切ろうとしてた…古代君は私の事
   許してくれないかもしれない…ううん、私自身が…私を許せない…だから…だから
   もう…一緒にいてはいけない…)  

進はユキに歩み寄ると

  「ユキ、帰って来たよ。」

そういいながら肩を抱いた。相原は我慢できなくて泣き出している。

  「…?ユキ?」

進がユキの口元に耳を傾けた瞬間ユキは進の手を払いのけるとふらつきながら走りだした他のクルーも一瞬何が起きたのか分からず唖然としていたがとっさに伸ばした進の手がユキの右手をつかんだ…が、次の瞬間ユキがふらっと倒れそのまま床に赤いしみが出来た

  「「ユキ! ユキさん!!」」

進が抱きかかえるとユキの意識はなく白い制服が真っ赤に染まっている。進は慌てて士官服の上着を脱ぐとユキにかけてやった。

  (なんて軽さなんだ!何があったんだ?ユキ!)

  「相原!佐渡先生に連絡しろ!太田救急車をドッグに呼べ!南部エアカー呼べ!」

真田が血相を変えて指示を出した。島も士官服を脱いでユキの足にかけてやったドッグ内部には事故に備えてすぐ救急車が来れるようになっている。

  「佐渡先生と連絡取れました。OKです!」

相原の声と同時に救急車のサイレンが聞こえてきた

  「エアカー来ます!」

島は古代の、太田はユキの荷物を持ち真田以外は南部の用意したエアカーに乗るためにドッグの外の玄関へ向かい真田と進がユキに付添い救急車に乗った

作品名:永遠に…の傷跡 4 作家名:kei