二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

永遠に…の傷跡 5

INDEX|3ページ/10ページ|

次のページ前のページ
 

真田は涙を拭いて続けた

  「その姿を見てたらひょっとしたらイスカンダルへ行けるんじゃないかって思ったんだよ
   それまで一緒に行くか地球に残るか迷ってたけど一緒に行く決心がついたんだ。
   今まで友人らしき友人は本当に一握りだった。でもヤマトに乗って…年下だけど
   信用できるたくさんの友人ができた。そのきっかけを作ってくれたのは…ユキだ。」

ユキの腕を見ると真田もつらそうに布団をかけなおした

  「ユキ…サーシァを覚えているか?サーシァがな、ユキに会いたくて会いたくて
   仕方なかったんだ。まだ若いからあまり言いたくなかったがサーシァにとって
   ユキは地球のおかあさんなんだと。まるで姉妹のように見えるんだがな。
   アナライザーがユキとサーシァを間違えたんだ。それぐらい似てたんだぞ。
   地球に戻ってきていたら一緒に買い物して…ってそりゃぁ…楽しみにしてた
   んだぞ。俺は買い物なんて付き合えないからなぁ…」


真田は常にユキに話しかけた。時折ユキが見せる涙を拭きながら…




ふと気がつけば日にちが代わり朝の6時を指していた。
佐渡が様子を見にユキの部屋にきた。

  「どうじゃ?」

真田が真っ赤な目で
 
  「ずっと眠ったままですね。でも手が暖かくなりました。」
  「血圧75,45か。低いが昨日より少し高い。まだしばらく酸素は付けておいた方が
   よさそうだな。また昼ごろくるから。これでも食べなさい。」

そう言うと佐渡はおにぎりを少し持ってきてくれた。

  「ありがとうございます。」
  「古代は…ずっと寝とるんか?」
  「先生指示通り差し入れにちょこっと睡眠誘発剤入れて飲ませました。おかげで一度も
   起きることなく熟睡しています。」
  「真田君は寝たのかね?」
  「えぇ、私も先生来た後古代の半分くらいの量の誘発剤入れて飲みましたので…
   おかげさまで眠ることができました。ここのソファーいいですね。寝ても腰が痛く
   ならないですよ。」
  「そうか。じゃぁ古代も大丈夫だろうな。」

佐渡はもう一度ユキの顔を見て戻って行った。

患者はユキひとりじゃない。一番気がかりなユキに付き添ってやれなくて佐渡も辛かった


作品名:永遠に…の傷跡 5 作家名:kei