永遠に…の傷跡 6
「大丈夫だよ。誰がなんて言おうが…俺が守るから…」
ユキはその一言を聞くと目を閉じた。しばらくすると再び規則正しい寝息が聞こえてきた
「疲れちゃったかな…ユキに泣かれるのは…たまらないなぁ…」
進はユキの寝顔を見つめながらいつの間にか自分も寝てしまった。
朝起きると進に毛布がかかっていた。真田が一足早く起きて売店で買って来たコーヒーを入れていた。
「起きたか?一緒に飲むか?」
進は“いただきます”と言いながら体のあちこちが痛かったので伸びをしながらソファーに座った。
「あれからユキは寝たままか?」
真田がコーヒーをすすりながら言った
「いえ、一度起きました。」
「どうだった?」
「起きて…今が夢で起きたらやっぱりまだ捕虜だったら…って思うと起きるのが
怖いって…(大きなため息をつきながら)」
「そうとう…堪えてるみたいだな。」
「そのようですね。」
その時進の通信機がなった。相手は藤堂だった
「長官…お疲れ様です。」
<休み中すまんな、いや、私用なんだが…ユキはどうかね?>
「はい、まだ眠ってる時間が長いんですが意識は回復して…ただかなり体力が
落ちているので眠らせてい体力の回復を図ろうとしていますので…でももう
大丈夫です。ご夫人にもそうお伝えください。」
<そうか…それは一安心だな。佐渡君も忙しいらしいから連絡取るのも悪いな、と
思って。ではまた連絡させてもらうよ。朝早くに悪かった。では失礼する。>
そう言って通信は切れた
「あ、敬礼する時間もなかった…」
進が頭を掻いた。