永遠に…の傷跡 7
トントン…佐渡が出て行って間もなく島がノックと同時に入ってきた
「…外の様子がおかしいぞ。」
そう言いながら帽子を取った
「島が帽子かぶるなんて珍しいな」(真田)
「病院付近でカメラ構えてるヤツらがうろうろしています。なんかあったんですか?」(島)
「…真田さん…とうとう…」(太田)
「嗅ぎつけて来たらしいな。さて…どうするか…南部、何か言いアイディアないか?
早々にここを脱出する方法。」(真田)
その時南部の携帯が鳴った
「…はい、南部です。………そうですか!ありがとうございます。えぇ、今ちょっとヤバい
状態になっておりまして…早々に避難したいと思っていますが周りに報道陣が出て
きた様子で………どうしようか考えているんですが………わかりました。そうですね
ではまた連絡お待ちしておりますので…よろしくお願いいたします。」
ため息一つついて南部は携帯をしまった
「受け入れ態勢は整ったとの連絡です。ただ移動が厳しくなったと言ったら院長の
車で迎えに行けるか調整してみます、って。さてさて…選択肢が増えたぞ。
あ、悪いけどキッチンにある食材詰めおなしてすぐ出られるように片づけてもらえる?
それと…真田さん、ちょっと相談いいですか?」
「なんだ?」
「真田さんひとつ腕取ってつってください。」(南部)
「え???」(真田)
「三角巾ひとつ借りましょう。それと…島さん…この…俺が運んで来たランチのフキン
代わりのスカーフ…首に巻いて…帽子かぶれば後ろから見ると古代の出来上がり!
で、相原、エアカー一台借りてきて表に頼むわ。太田は悪いけど荷物俺と一緒に
もって…」(南部)
丁度そこへ南部の携帯が鳴った
「…お世話になります。……はい…実は…えぇ…ダミーで…いえ、申し訳ないんですが
先生のエアカーがダミーになって…別の人間が乗りこみます。で先に出発してもらって
後から患者を送り届けます…はい…いえ、裏口で…そうですね、時間は1時間後くらい
ならこちらの方も引き上げられると思います。患者の点滴外すので向こうについたら
すぐ…あ、大丈夫ですか。医師の佐渡先生も一緒に行きます。先生は先に向こうへ
行ってもらって待機してもらいます。…そうですか。それは助かります………はい
では現地でよろしくお願いいたします。」
南部は満足そうに携帯をしまった
「古代、悪いが佐渡先生をもう一度来てもらってくれ。」
進はよくわからなかったが佐渡先生に来てもらえるようコールした