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永遠に…の傷跡 8

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  「古代…」
  「島…」
  「熱、下がったのか?」
  「いや…38度から下がっていない。抗生物質を使いすぎたせいかあまり効果がなくなって
   いるみたいなんだ。以前佐渡先生が人間が熱を出すのは体の中でバイ菌と体の菌が
   闘ってるせいなんだよ。人間こうやって抵抗力がついてきて自然治癒力を高めていく
   んだ、って言ってたんだ。熱が上がればユキの抵抗力が負けてるってことだし…
   きっと最初は普通の胃薬を飲んでいたんだ。でも効果がなくなってきて鎮痛剤に頼った
   でもそれも効果がなくなってきて…そのうち注射で痛みを抑えるようになった。」
  「…そうか…ユキの体力を信じるしかないんだな。」
  「そう…信じるしかないんだ…」

間もなくして801の部屋を作ってきた三人が戻ってきた

  「全員がここにいるとかえって目立つ可能性もあるので私と太田は一度帰ります。」(相原)
  「帰るのか?」(真田)
  「だって寮から全員いなくなったら南部と何かしてるって思われてもヤバいし。」(相原)
  「だから私も帰ります。」(太田)
  「島は実家からここに来てるだろ?ってことは寮にいない=実家ってゆー仮説が立つ、でも
   俺たちは違うから…ユキさんの顔見て…また明日来ます。」(相原)

そう言って太田は“また何か作ってきますよ”と言って帰って行った
部屋には古代、島、真田、南部が残された

  「私は802で休みますが…島も一緒に来るか?普通のツインより広いぞ。リビングも
   ついてるし。」(南部)
  「あぁ…そうだな。そうさせてもらうか。」(島)

二人はそう言うと“織田から連絡あったらすぐ島に連絡させます”と言って部屋を出て行った。

  「急な展開になりましたね」(進)
  「そうだな。ユキに何もなくてよかったよ。相原じゃないがあのまま病院にいたら大変な
   ことになっていたかもしれん。院長の山下さんがここに来るのを嗅ぎつけられなければ
   大丈夫だろう。」(真田)
  「みんなが協力してくれて…俺ひとりじゃ何もできなかったな…」(進)
  「古代、いいんだよ、今回はたまたまお前たちであっただけで…気にするなよ…でも南部は
   ちょっと楽しそうに見えるがな。織田とのやりとり。まぁ向こうも一筋縄で行きそうもない
   からな。しばらくはおとなしくしてるんだな。」(真田)
  「真田さん…」
  「あ、そうだ、昼間買ってきた服さっきクローゼットにしまったから適当に使え。でパジャマ
   も買ってきたし下着も入ってる。先にシャワー浴びて寝ろ。おまえが起きたら俺が寝る
   から。前に佐渡さんからもらったのも入ってるからそれでも飲んで寝ろよ」
  「すみません、ではお言葉に甘えます。」

進はそう言うとクローゼットからパジャマと下着を取り出すと“お先に”と言ってシャワー室へ向かった。
作品名:永遠に…の傷跡 8 作家名:kei